今回で4回目の出店となった用賀サマーフェスティバル、今回も無事終了しました。
塗装職人のイベント開催としては2008年から始めてコロナなど途中開催しなかったときもありましたが、もうかれこれ15年目に突入です。
今回も様々な作品が出来上がりました。学校の自由研究にでも最適かと思います。
コロナが完全に明けたということで塗装職人が参加してからは今までで最高の人出だったと思います。用賀くすのき公園の中央付近あたりではほぼ人で埋め尽くされていました。
用賀サマーフェスティバルは学生たちが主導して行うイベントです。地元用賀の地域の人たちと協力して開催しているので普通のお祭りよりも若さ的な活気があります。ステージでは子供から大人まで色々なダンスや踊りを披露していました。
園児や小学生でも低学年が多いので、わがままじみた子供たちの会話も端から聞いていると少し笑ってしまうものだったり、塗り方の質問をあどけない顔で聞いてきてくれたりすると忙しさの中でも癒されたりもして楽しかったです。
今回は現調のハードスケジュールの中、菊池と松尾も参加です。安全でありながらもがっつりとした水性ペンキでの作業なので服につくと落ちません。持ち帰りやすいように作品はドライヤーで急速乾燥させます。
パレットを交換したりペンキを補充したりドライヤーで乾かしたりとスタッフが分担して応対していきます。
作品は個性がでます。とにかく色を付けまくるような塗りだくる作品やそれこそ本当の作品を作りこむように細い筆を使いながらじっくり腰を据えて塗る作品など色々です。
子供を前に座らせて代わりに塗るお父さんの姿も。
今回からは一級塗装技能士が本気で塗った作品もショールームから移動させ展示しました。
大工の内藤が足袋をはきながらお客さんの前面に出てしっかり応対。
事務方のスタッフも空調服をきながら気合を入れました。
去年は「うちわ」と「森の家」の2種類を題材にしていましたが、今年は森の家一択。うちわは両面を塗るために片側を一度乾かしてからもう一面を塗る必要があったため一人に要する時間が掛かっていました。
大行列で軽く1時間を待たせてしまったこともあり、2種類では何かと準備もそれぞれの分だけかかります。それと森の家が子供たちにも圧倒的に人気でした。外壁と屋根を塗るという面でもうちと一番マッチしています。
塗装職人でもお初の「らくがきせんべえ」もやりましたが、食べ物だけに取り扱うにも気を使い準備も大変なため今年は取りやめ。
こちらは2022年のその時のようす。
昨年ほどではないものの一時は行列になってしまい体験型の出店は1人当たりの作業時間の予測がつかないので何分待ちとかも表示しずらいのでそこが一番ネックです。
今年からは現金以外の決済としての「せたpay」の導入も始めました。世田谷区民の方々が多いのは当たり前ですが結構せたpayの利用者が多くて驚きました。
8/26.27の2日間に渡って開催されましたが、作業終わりの時間を予測するのは難しいので明日のための在庫分も考慮し二日目に向けて急遽終了案内を作成。
使用済みの色のついた水もペンキ成分だけを凝固させ、ほぼ水という形に処理をしてあと始末です。
裏話をするとこの森の家はスタッフで組み立ててから出店に挑んでいます。本来組み立てる前はこのような感じです。
そして事務所内でコツコツとボンドを使って組み立てていきます。組み立て自体は割と楽しい作業なので、この作業を取り入れたらもっと子供たちがワクワクするのではないかと思います。来年ブース的な広さや人手の問題が解決できればこちらの作業も取り入れようかと考え中です。
こちら森の家の作成動画です。
用賀サマーフェスティバル2023のギャラリーです。
来年も楽しく頑張ります!
一般に塗装業者といえば、ペンキだらけの格好をしてあまり柄が良くないというイメージを持つ方もいるかもしれません。
昔によく聞いた話では、たばこを吸いながら作業するとか言葉使いが荒い、残ったペンキを捨ててしまう、お客様の庭でおしっこをするなど、今では考えられない行動を時々聞いたものです。
時代の流れでそういったマナーや規律的な問題のある行動はほぼなくなりましたが、塗装業者としての道義的な問題は残されたままです。
たとえば塗装に素人なお客様に対して嘘や誇張的な説明、法外な値段や後からの過剰請求などがあります。
塗装業者として起業をするためには資格や許可などが不要です。
他業種からの参入が増えているため今はもう様々な業者が入り乱れています。
見た目のマナーは昔よりはるかに改善されてきましたが、道義的なマナーは昔よりも一層低下してきているように感じます。特に屋根工事に関することはニュースでも頻繁に取り上げられています。
おそらく、営業を開始するためには資金も不要で、手っ取り早くお金に換えることのできる方法として選ばれているのかもしれません。
この道義的な問題は、業者側だけのものではありません。もちろん、多くのお客様はそうではないのですが、多くの工事を手掛ける弊社では、一部のお客様から道義的に問題のある行動を受けることもあります。
その中でも、最も影響を受けるのは契約キャンセルです。
弊社では工事前のご近所挨拶廻り以外一切こちらから能動的な営業はしません。すべて待ち受けのスタイルです。新規にお問い合わせいただく方やご紹介、10年一回りして以前塗装をしていただいたお客様からリピートとしてご注文を頂く事例なども相当数増えてきました。
訪問販売などをする業者は積極的にお客様の方へと営業や工事提案をするスタイルのため、もし契約などに発展しても後から契約を取り消すクーリングオフなどが適用出来ます。
一方で弊社の場合こちらから営業をすることはないため、クーリングオフが認められていません。すべてはこちらから持ち掛ける提案などは一切なく、お客様からの希望や要望で始まった契約だからです。
ちなみに契約は「工事をお願いします」という口頭の約束でも効力が発生します。
契約がなされると一般的に業者は工事の段取りや手配を始めます。足場工事や職人の日程調整、また塗装工事というものは足場や塗装の職人だけが現場に入るわけではありません。
その家に応じてその他シール職人・屋根職人・防水職人も入ります。足場を組むために必要な建物に付随するカーポートなどの脱着作業も入ります。
通常であれば天候や予想外な作業などを除き工程に極端な狂いが生じることはほぼありません。
工程の日程調整というものは、様々な職人が入り乱れて調整していくため複雑です。職人各自に数週間あるいは数か月先までの予定の進行状況を確認します。
一つの家に対しても各種職種によって作業する順番もあります。足場→シール→塗装→屋根工事などです。その家にもよりますが順番が狂ってしまうとすべての職人は日程の変更を余技されてしまう可能性が出てきます。
もし日程変更が発生した場合は職人を遊ばせるわけにいかないので、他の工事で埋め合わせをします。
狂いが生じれば職人も含めて再調整となり、もちろん他の現場への影響も出てきます。
そのような背景の中、お客様からキャンセルをされてしまうことは多大な影響を受けます。いずれもお客様の事情でのキャンセルなのですが、中には他業者さんから価格の値引きの申し出からキャンセルする方もいます。
クーリングオフは出来ないのですが、それを拒否して無理に工事をしたとしても恐らくお互い気持ちよく工事を進めることはできないでしょう。
スムーズな契約であれば起こり得なかったほんの些細なことでもクレームにつながりやすくなるため、致し方なくキャンセルに同意します。
本来、クーリングオフが出来ないことや、一般的な戸建ての場合、最低2週間という期間を必要とする工事の手続きや詳細については、既に説明しています。そのため、工事の進行や調整には複数の段階が含まれることを理解していただいているかと思います。
見積りというのは、図面から数字を拾い出して計算することだけでなく、家を長持ちさせるために施工方法や塗料も厳選しながらエネルギーをかけて作ります。
契約が成立すれば、見積もりに従って工事を進めていくため、途中での変更は多くの手間を要します。無料の見積もりであっても重要な責任が伴います。
過去にキャンセルの申し出を拒否したことは一度もありません。契約を受け取った際には、すぐに内部調整を開始します。そういう意味で突然のキャンセルは大きな影響を与えます。
まだ金銭面的な事情を明らかにしてくれる方は理由が明白なため理解ができるものですが、理由を教えてもらえないままの連絡もあります。
もちろんお客様の事情や理由は尊重します。ただ、キャンセルの理由を詳しく知ることで良いサービスを提供する手助けとなります。
最近、ネット上での一括見積りのようなサービスが増えてきました。それに伴い、複数の業者からの見積りを比較することが容易になった一方で、どの業者からの見積もりかを忘れてしまうこともあるようです。
私が購入者側に回った時の状況にも同じことが言えるのですが、道義的な責任というのは売る側と買う側がお互いに意識してそれだけ契約するまでの過程においては慎重に事を運ばなければならないと感じます。
そんな道義的感覚を欠如させてしまった一例は、業界の参入障壁が低いというのもありますが、IT業者による一括見積などのようなサービスを展開しているというのも理由の一つとしてあります。
見積りを提出したそばから、「他業者さんにもしお願いした場合は一方入れた方がいいですか?」という方もいらっしゃいます。
そんなデリバリーのような感覚に似た気持ちで見積もりを取ることが出来る雰囲気を作り上げてしまいました。
もちろん大多数のお客様はそうではないですし、契約につながらない見積り業務があってを含んでの塗装という仕事です。
でもそういう気軽に見積依頼の感覚が広まっていくと、どの業者を選ぶべきか判断が難しくなるだけでなく、業者のほうも多くの見積もりを作成する時間が取られ、契約率を上げるために誇張や虚偽の説明に走ることにもつながります。
一方で他業者から一切見積もりを取らないお客様もいます。それだけ信頼してもらっているのか、色々調べたうえで一度決めたことに間違いがあっても自分に責任があるという覚悟で依頼してもらっているのかはわかりません。
初めから一社だけに絞って契約を決めてしまうというのはいずれもとてもリスクを背負った行動だと思います。
そのようなお客様に対しては、工事の質は他のお客様と変わらないと思いつつ、気持ち的には決して後悔させない対応をしなければならないという気持ちに駆られます。
今後は弊社側も社員のモチベーションを維持するためにもお客様を見る目をしっかりもって、多くのお客様により良い工事を提供していきたいと思っています。
今回の塗装体験は東京都江戸川区のお客様です。
ご家族の参加は奥様と娘さんの2人の3人で行い、指南役の職人は一級塗装技能士の大森です。
まずは体験前の状況からご説明しましょう。当たり前のことですが高圧洗浄や養生も済ませておきます。
今回のお客様宅の外壁はサイディングで外壁には少々カビが発生していました。多くの方が悩むように日陰にカビが発生してしまうのはもう宿命みたいなもので避けられません。
例のごとく高圧洗浄をしてきれいにカビを落とします。外壁表面がタイル吹き調のためカビはきれいに除去することができました。
あらかじめ下塗りを大森職人がきれいにバッチリ塗りその上からの塗装体験開始です。
今流行りのゲームのスプラトゥーンのネタから始まり大森が娘さん達に軽くジャブの冗談を入れます。
実際にはいつも使うウールローラーですがスプラトゥーン になぞらえてダイナモローラーとかスプラローラーなど、娘さん達には受け入れられた冗談か分かりませんが場が盛り上がったところでスタートです!
今回の塗装体験の様子です。
こちらのお宅は2階建ての築13年のお家。外壁にお悩みの劣化はカビなどですが、最初は世田谷区の東京店までお越しいただきいろいろご相談に乗らせていただきました。今回はただ外壁塗装をするだけでなく記念にも残されたいという目的もあったようです。
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実際にご家族が塗ったのは中塗り塗料のパーフェクトトップです。下塗りにはパーフェクトサーフを使用。
最近の塗料は超耐久性などメーカー独自の暴露試験や20年の耐久性など自主的に定義づけした少々手洗い販売手法の塗料なども多く弊社でも扱ってはいますが、今回はしっかりと実績のある塗料で塗りました。
まずは大森が軽く手本を示した後に娘さんから塗り始めます。ローラーは工作の時間で使ったということもあり慎重に塗っていきます。
塗装体験では大体玄関周りを塗ることが多いです。毎朝学校や仕事に出かける時に必ず見ることになる玄関周り。
自分が塗った外壁を思い出すようにいつまでも家族と一緒に行った感覚や記憶を心に留めておけるようなお手伝いをさせて頂くのはありがたい限りです。
そして次は奥様。どうやらローラーは苦手のようで腕を上下して塗るというよりも膝を上下し屈伸運動のように体幹を微動ださせず新しいスタイルで外壁を仕上げていただきました。
途中大森がチェックをさせてもらいましたが塗り残しもなく終始微笑ましい作業で塗装体験が無事終了しました。
この後大森が 最終チェックして完成させますが、奥様娘さんとも大変楽しく作業して頂いたようで職人共々こちらも本当に嬉しい限りでした。
塗装体験をするには少しだけ条件がありますが、基本随時受け付けていますので塗装のご計画がある方で興味がある方は記念にもなるのでぜひご相談くださいね。
外壁塗装にはローラーや吹き付けなどの施工方法があります。新築時は模様をつけるため吹付で玉吹きし凹凸模様のスタッコ調に仕上げたりするため、タイルガンなどを使用したりします。
リシンの場合はリシンガンというものを使用して、砂粒のような骨材を吹いて仕上げます。
様々な模様に仕上げられるジョリパットについては、吹き付け・ローラー・櫛引などこちらは多彩な仕上げ方ができます。ただいずれもこれらの仕上げ方法は、新築時に使われる方法です。
塗り替えにも適用できますが、基本模様づけのためコンプレッサーなど少々大掛かりな機器が必要になってきたりします。
外壁に大きなクラックが出来たりぶつけてしまい衝撃で一部が欠損などするなどした場合での補修仕事以外吹付をすることはほとんどないと思います。
【吹き付けの関連動画】
さらに住宅街では、塗料飛散ということを懸念してしまい、そうそう家全体の施工として吹付を大胆に使うことができにくい側面があります。ですので塗り替えの場合は、塗装方法の比率は大方9割はローラーでの塗装になるというイメージです。
一方で同じ「エアーで塗料を飛ばす」という塗装方法では、スプレーがあります。
塗り替えの場合は外壁に使うことは稀です。そもそも外壁の場合ある程度厚みをつけてクラック防止の役目になったり、紫外線から守るためにある程度の厚みが必要だからです。塗膜層が薄ければ塗膜が風化してチョーキングの時期も早まります。
なのでたっぷりと濃厚な塗料で塗るのが理想でもあるためローラーが適しています。
【ローラー塗装での関連動画】
外壁塗装で唯一スプレーを使う場所があるとすれば、雨戸と各所チリ際の塗装です。昔の雨戸は木製で表面が平坦なとても塗りやすいものでしたが、今の住宅に使用されている雨戸はガラリ調のような段差がついている雨戸が一般的です。
最近では塗料の飛散が少ないローラーがあるので4インチほどの細めの短毛ローラーで雨戸を塗ることもできますが、準備が整うのならスプレー塗装もお勧めです。どちらがいいということはできませんが、肉厚ならローラー美観でいえばスプレーという具合になるかもしれません。
【雨戸スプレー動画の関連動画】
そのほか、スプレーの使いどころで最もメリットが高いということであれば、サッシ窓枠や外壁の一部にタイルが使われているチリの部分の場所のみにスプレーを使うというようなやり方です。
外壁塗装の仕上げを考えたときに、完成度が高くきれいに見えるという要素の一つに「ライン出し」というものがあります。要は窓枠でもひさしでも付帯塗装ならどれでもよいのですが、通常はその付帯部と外壁との間は違う色で塗り分けるのが普通です。
付帯部も外壁も一色単の色では、塗る方は楽なのですが家のメリハリがなくなってしまいます。その塗り分けをしたとき、その塗り分け部分が曲がっているより直線のようにまっすぐ塗装されていた方がきれいに見えると思います。
それが「ラインをまっすぐに出す」ということの意味です。
【帯板を刷毛でダメ込みする関連動画】
業界用語では「ダメ込み」ともいうのですが、割と神経を使う作業かもしれません。ラインを出すには刷毛を使用するほか、マスカーやマスキングテープを使用する場合もあります。
マスキングテープ以上のきれいなライン出しはありません。
ただこれも下地の状況でテープが貼れなかったり状況によります。特にライン出しについて最も手ごわいのがタイルと外壁の取り合いの場所や、外壁スタッコなどの入隅などの塗り分けです。
そこでスプレーを使うと、どんなに凸凹した場所でもまっすぐできれいなラインを出せます。
【スプレーで外壁を塗り分ける関連動画】
このような場所は通常刷毛でラインを出します。きれいな直線は難しいですが、普通に家を見見上げる程度であれば見た目はほぼ気にならないくらいのレベルにはなります。
業者視点でその部分だけ凝視されてしまうとやはり気になる方ももしかしたらいるかもしれません。
機材の用意等準備も掛かるため予算が少し掛かってしまいますがこのようなやり方も可能です。ただあくまでも基準は刷毛で施工するやり方です。
興味ある方は問い合わせ時にでも聞いてみてくださいね。
明けましておめでとうございます。
昨年は見積担当、職人共々とても忙しくさせて頂き皆様には本当に感謝の年でした。
その一方相変わらず人手不足もあり、ご相談またはご来店も頂きながらお見積り書等のご提出に際して大変お待たせしてしまうなど力不足を感じずにいられない年でもありました。
今年はご相談いただきながらもキャパオーバーしないようにご相談制限をさせて頂くなどして、昨年以上にお一人お一人に真摯に向き合いながらお力になれるよう頑張っていく所存です。
昨年は業者としての信頼性向上の取り組みとしまして、塗装業の許可は都道府県知事許可から国土交通省・建設業許可へとより皆様が安心して工事をして頂けるようにパワーアップも致しました。
塗装と合わせ屋根工事も年が増すにつれご相談件数も多くなっているということと、工事への理解を深めてほしいという想いから、店舗の壁には金属屋根のサンプルなども展示させていただきました。
お隣の杉並区には無人スマートショールームもオープンさせていただきましたのでぜひ積極的なご活用と、1/3~1/5までお年玉無料プレゼントも開催していますので、ぜひお越しいただければと思います。
本日元旦は天気も非常によく初日の出が拝める日となりました。
皆様にとっても今年一年明るい年で過ごせるようご祈念致します。
今年もどうぞよろしくお願い致します。
株式会社塗装職人 代表取締役 曽根省吾
昨今の住宅はお隣との境界線が接近していて足場を組むこともそう単純ではなくなりました。
20年ほど前は今ほど過密している印象はないのですが、最近はお客様の方からお隣がかなり接近していることに対して気になされていることを聞くことも度々あります。
足場を立てる状況を考えると隣が接近していれば接近しているほど、当然組み立ても難しくなります。
塗り替えの行程の中で、ペンキを飛ばす以外にトラブルにつながってしまう可能性が高いのも足場です。
戸建てで使う足場は建地という縦の管で長いもので5メートルぐらいになるため境界が接近している狭小作業では、お隣の外壁にこすってしまう恐れもなくはありません。
中々外壁というのは少ないかも知れませんが、これまで境界にあるフェンスや室外機などを破損させてしまい保証させて頂くこともありました。
破損の勘違い
それ以外にも、破損は元々発生していたりしてお客様の勘違いということもあります。
接近しているお隣から壁を傷つけたというお叱りを受けたこともあります。その一方でお見積りの現地調査の写真から判明するなどして、実は工事着工前から元々傷や破損などがあったということも何度かありました。
今はそのようなトラブルをなくすため、現地調査では足場を組むための家の高さや長さを測る調査という意味に加えて、もしもの破損という時のために責任所在を明確にするという意味で特に境界にある物などの写真を意識して撮るようにしています。
破損などがないと確認したうえでも工事中傷をつけてしまう恐れがあるときや、狭小でどうしても作業が困難な場合には一旦取り外しすなどの脱着作業をすることもしばしばあります。
壁際などにカーポートがある場合も屋根のアクリル板を外したりすることも珍しくはありません。
脱着作業はその専門である大工やサッシ屋の職人などが行います。塗装の職人でが片手間にやってしまうと逆に破損にもつながってしまうため、塗装工事の費用とは別に脱着費用が掛かってきます。
創業から32年の中での職人との出会い
外壁塗装というものは足場屋と塗装の職人だけではなく、サイデイングであればシール職人も入りますし、築年数が経過しているお家であれば木部や鉄部などの腐食の可能性も高くなってくる分、大工や板金職人も入ってきます。
それこそバルコニーの床を施工するための防水職人、最近では金属瓦による屋根工事も盛んなため屋根職人も入ることも多くなってきました。
入る職人の数が多ければ多いほど、確率的には当然トラブルの可能性も高くなります。
そこでもし作業中に破損やペンキで他のものを汚してしまうなどの状況になれば当然ながら職人から報告が上がるようにはしていますが、お客様から先にご指摘を頂くこともあります。
そうなれば各職人に破損の心当たりがあるかということを聞く必要性が出てくることにもなりますが、うちの職人に限っては報告がないということは今まではほぼありません。
例えばお客様から車にペンキが付いていたという指摘があるようなトラブルも何度か経験していますが、実際に職人が飛ばしてしまったものに関しては、必ず報告が上がってくるようになっていますし、車には元々ペンキが付いていたということが後から判明したことも何度かあります。
もし報告がないということは、ミスを犯しながら黙っているという意味でもあります。
手前味噌ですがうちの職人は元々マナーや礼儀がしっかりしている職人しかいないと思っています。
【動画・職人たちとお客様との食事会】
創業して32年ですが、これまでたくさんの職人の雇用と協力業者も含め紆余曲折があり様々なことがありました。
でも今残ってくれている職人はマナーだけでなく人間性も優秀です。
知人やご近所から評判を聞いてお客様から名指しで指名して頂く職人もいれば、10数年前に塗装をさせて頂いたお客様から再度指名がかかる職人もいます。
創業からの歴史の中には、中には評価できるとは言えない職人もいましたが、そのような職人の場合うちの基準に合わずおのずと辞めていきました。
恐らくお客様が勘違いしてしまうのはそのものに対して普段から気にしていないことも要因です。
工事をすることによっての様々な物理的影響を危惧してしまう結果、その不安感情から誤解に至ってしまうのかと思います。
ただ業者としてはこちらの責任において何かトラブルがあった場合は、精神的に相当なエネルギーを消費するのでほっとするのと同時に、言葉は悪いですが勘弁してほしいという気持ちになることもとても言いづらいことではありますが嘘ではありません。
弊社とお客様とのお互いの信頼性
もしトラブルについてお客様から指摘を受けた場合を受けた場合、職人にすれば何の証拠もなく易々と疑いをかけられるような行為は当然気持ちのいいものではなく、会社としてももちろんそのようなこともしたくありません。
そのためこれまで色々勉強させられてきた今では、見積り担当が必ず足場を組む施工前の写真を撮るようにしています。先ほどのお隣からお叱りを受けたというのも実は施工前に撮影した写真から元々破損していたということが後で判明できたという状況でした。
お客様も人間ですし、業者も組織ではありますが個々は人間です。間違いもただあることかも知れませんが、施工的にも気持ち的にも良い工事ができるようにお互いの信頼関係が大事です。
施工前写真はただ撮るだけでなく、お客様も破損などに対してそれほど意識せず気づいていないということもあるため破損などがあればその状況を共有させてもらうようにしています。
最大限の配慮
破損などを避ける意味でも迷惑をかけずに気持ちよく工事を遂行するためには、作業的に最大限の配慮が必要になってくるわけですが、図面にも施工前の現状をより詳しく書き足すなどして現地調査の状況把握はもっとも重要になります。
この図面からわかることは、例えば敷地が広くなく施工的にどうしても困難な場合はお隣の敷地を借りるお願いをする状況を説明しています。
「空中越境」というのは地面に足場を立てずに空中で足場同士をつなげるという足場の施工方法です。
今はお隣同士接近している家がとても多くなってきていますので、お隣にご協力をお願いすることはありますが、どんなに狭く思えてもこれまでの経験を踏まえてもまず足場を組めないということはありません。
もしお隣やご近所のことを気にされるということであれば、足場と同じぐらい配慮が必要なのが高圧洗浄です。
水しぶきを上げるため、洗濯物や布団干しを控えてもらったりと足場よりかは、実際にお隣の手を借りて物理的に協力してもらう必要性が出てくるものです。
車が接近指定のであれば当然洗浄水がとばないよう車へのカバーなどをさせてもらったりもします。
高圧洗浄で破壊や破損をさせてしまうということはあまりないですが、足場と同様隣への影響度は通常の作業より高いです。
うちでは施工エリアは都内だけではないので年間相当数の工事件数は相当数に上る分トラブルもないとは決して言えません。
もちろんお客様の勘違いでではなく、車にペンキを飛ばしてしまったり傷をつけてしまったりなどという最悪のトラブルもありました。
作業中にやってしまったのか、元々あった傷なのかトラブルの中には未だに原因が不明なもので結局原因がわからないというものもありましたが、そういう場合の結末は業者であるうちのほうで処理させていただくしか方法がないのかなというのが今の現状です。
ですので、工事にまつわる保険はできるだけ最高保証ができるもので、損害保険も万全にして工事をさせて頂いています。
保険が中途半端になれば怖くて工事などできないですし、その備えがあるからこそ狭小作業になろうかと思われるお宅でも自信をもってお客様に工事をお勧めすることができるというものです。
ただ工事保険が万全だからと言って、それだけでいいのかといえばそうでもありません。塗装工事というのは色々な物損リスクがある分、お客様に対しても不安を与えることなく工事を進行させなければなりません。
それは隣が接近していればいるほど、今の時代特に最大限の配慮が必要なものになっています。
施工中に起こると思われるであろう様々なトラブルを予測して事前準備を万端にさせて頂いてから工事に入ったとしても、工事中に怒鳴りつけてこられるお隣や理不尽すぎて話になりにくいというお隣も正直いなくはありません。
工事中は材料のにおいや足場を組み立てる音も潜在的なトラブルの要因にもなりかねません。
法面など立地的にお隣の家との高低差がある場合、高圧洗浄の汚れ水や塗料飛散防止などを考慮してメッシュシートに加えてブルーシートを貼る場合もありますが、風がある場合などはバサバサという音が原因となってトラブルになることもあります。
外壁塗装のトラブルはどんなに万全と思っていても、絶対なくならないのも外壁塗装だと思っています。
業者として今後は工事品質を問われるのはもちろんこれまで通りですが、今以上に気づかいや配慮、礼儀やマナーが問われることになる業者になるのかなと感じています。
家の状態が悪くなってくると、塗装業者へ連絡しなければならなくなるという状況はいくつもあります。
例えばカビや汚れ、ひび割れなど劣化症状というのは素人目にでも見た目にわかるので、今の家の状態が手を入れなければならないかどうかという質問も含めて見積もり依頼や相談をする状況です。
実は家の状態が悪いと見た目にわからないにも関わらず、突然業者に連絡しなければならなくなるということがあります。
それは訪問販売業者に外壁や屋根を指摘された時です。
一般的に訪問販売業者を若干怪しいと思いながらも、その一方でプロだと思っている人も少なくないです。
中には実務経験があり技術的に詳しい人もいるとは思いますがそのような訪問販売業者は極々わずかでしょう。
ほぼいないというように考えておいた方が無難です。
下の動画は以前外壁と屋根の塗装をした方からのご相談を受けて調査させて頂いた時の様子です。
業者選定をする場合は許可、資格などは重要な要素ですが、資格を語りながらもいかに技術面において劣っている工事をしている様子がわかると思います。
それでも怪しいながら傷みを指摘されてしまうと不安にもなってくるものです。
そこで事実かどうか確認するためにほかの塗装業者に相談するということになります。
実はうちのお客様においても最近それと同じようなことが起こりました。
そのお客様は3年前に塗装と屋根工事の施工をさせて頂いたお客様です。
ことの経緯は突然近くで工事をしているという業者が訪問してきて、屋根がはがれかけているという指摘をされたということでした。
訪問販売は怪しがられるということを業者自身悟っているため信用してもらうために必死で色々なことを言うものです。
実際には近所で工事をしていなくとも「近くで工事をしている業者です」と言って信用させようとしたりしてきます。
近所で工事をしているならば怪しまれないと思っているからですがこれはもうよく使う常套手段です。
今回のお客様はご高齢の一人住まいのお客様です。
指摘された場所は屋根のため高くて見えない場所ということもあり、その業者の言葉を鵜呑みにしたままうちに連絡をしてくれたということでした。
実は連絡を頂いたときにピンときたものがありました。
経験上訪問してきた業者というだけで決して良いことではないはということが想像できてしまうからです。
特に訪問営業は見積もりや契約を取ることに必死であることないことを言います。
勤めたりやめたり会社を転々とする場合が多い訪問営業員にとって工事品質などは本来どうでもよく見積もりや契約を取ることに必死です。
そのためしなくても良い処置を進めたり至急に処置をしなければ雨漏りしてしまうなど極めてオーバーに事を口走ったりします。
傷みの指摘だけではなく「モデルになってくれれば安くなる」「近くで工事しているので足場代が無料になる」などのキャンペーン系も実際には根拠がない営業文句がほとんどです。
いずれにしても今の家の状態を良い方向に導いてくれるということはないと思った方が賢明です。
ただやはりそうはいっても指摘されたお客様からすれば不安です。事実を伝えてきているかもしれないからです。
うちで工事をさせて頂いたお客様の場合、訪問してくる業者の言うことが本当か事実ということに関わらず、たとえ工事完成直後だったとしても調査しにいかないわけには行きません。
その一方でその情報だけでは動きづらいのも確かです。今まで同じことが何度もあり実際に調査しに伺ってみると何ともなかったことが少なくないからです。
そのため連絡を頂いた際に電話口で”本当に近くで工事している業者かどうか”ということの確認を取るようにしています。
これはうちのお客様だけでなく、同じ状況で不安になってしまったはじめてうちに相談されてくる方にも必ず聞くことです。
本当に近くで工事している業者が訪問してきた場合、伝えてきた内容の信用性は高いですが、そうでない業者の場合は嘘や誇張が多くなります。
そして近くで工事している業者に間違いないというお客様の答えを元にもと実際に伺ってみることに。
念のため当時施工をした職人と2人でお伺いさせて頂いたのですが結果は異状なし。
せっかくなので施工部分の掃除だけして帰ってきたとのこと。
よくよくお話を伺ってみると近くで工事していると完全に訪販業者の言っていることをそのまま鵜呑みにしてしまったということでした。
このような業者は実は訪問販売だけではなく「外壁塗装の勉強会」と称するセミナーを開催する塗装業者でも行われることがあり、大事な劣化でなくとも傷みを誇張して見積りにつなげるような営業手法を使ったりすることがあります。
ただ実態の知れない訪問販売業者のほうがより悪質です。
当然ですが調査に行くためには時間と手間を要します。特にうちのお客様の場合は、他の予定を移動してでも早急にいかなければなりません。
今回も強いお客様のご要望で連絡を頂いた翌日に調査にお伺いさせて頂きました。ご高齢の一人住まいで事実確認をするというすべもなく業者の話術もあってその時は完全にうちの施工に欠陥があったと思いこんでいたようでした。
本来なら事実とは全く違うことを伝えた業者に調査費用の賠償をしてもらう必要が出てきます。これは業者の技術的知識不足からくる間違いというレベルではなく事実とは全く違うということを意図的に伝えたので偽計業務妨害の可能性があります。
実際に過去のケースではお客様が記憶していた制服の名称から業者を特定し調査費用を請求したこともありました。
これはうちだけの問題だけではな工事数が多く真面目に工事をしている業者さんなら経験していることと思いますし、お客様である消費者側も気まずくなります。
今回も思い込んでしまったことに対しかなり気にされていたようでした。
ただ今回はうちに連絡してきたことでやらなくてもいい工事をせずに済んだ一方で、もしその業者に工事を頼んでいたとしたら大きな損害です。
しかもまだ工事品質が良ければいいのですが、塗装業界は価格的にぼったくりがまかり通る業界でもあります。
塗料メーカーと同じグレードの塗料をOEM製品という切り口にしてとても高額な値段をつけて工事するということが普通にあります。
同様に訪問販売も営業員自身の歩合が大きく関わってくるのでそこに重点を置いているといっても過言ではないです。
できるだけ高額な金額で工事契約をしようとするため販売手法も詳しくなりたいところです。
突発的に訪問してくる業者への対応としては、そもそも聞く耳を持たないということもひとつですが、本当のことを言っているとしたらという可能性も捨てきれません。
なので繰り返しますが、訪問販売の場合は近くで工事しているというトークは定石なので、まずはすぐにすべてを鵜呑みにするのではなく、それが本当のことなのかどうかということを確認する必要があります。
そのためにも本来は家の構造に対して少しは質問できるぐらいのレベルにしておいたほうが、業者からの無理な説得にもつながらない可能性が高くなるのではないかと思います。
指摘されて混乱しないためにも名刺や身元が分かるような情報を聞いておくことも、後々何かあったときに振り返りができて何かと安心材料になります。
今回のように前回施工をした業者などに連絡をする場合においても、少しでも業者の情報を知ったうえで連絡するのがもしかしたら礼儀と言えるかもしれません。
高齢者は狙われやすいです。特に一人住まいの場合は、必ず家族に相談した上でからでなければ話をしない、家族からも日ごろから注意するように伝えておくことが肝心です。
中には警戒心が強く用心深いという意識をもつ高齢者の方もちらほらいらっしゃるようですが、業者は簡単にその上を行きます。
まともに話を聞かないのがやはり一番かもしれません。
もしどうしても話を続けたいとか、その業者で工事を希望したいと思えるのなら、契約はおろか見積依頼などの即決は言語道断ですが、一度その会社に足を運んで本当の実態の確認をしてから話を進めるようにします。
訪問販売業者が指摘する工事場所としては、普段目に見えない屋根が一番多くなります。
それもスレート屋根の家をターゲットにしてくる場合が非常に多くなります。
スレート屋根は欠陥品と言われてしまっているパミールやコロニアルNEOと言われる屋根材で葺いた屋根が少なくありません。
実際には製造の年や個体差もあるようですが、ミルフィーユのようにもろく塗装がしずらいという特徴をとらえて高額になる屋根工事を進めてきたりすることがとても多くなってきています。
見た目にも劣化症状がわかりやすい屋根材です。
中でも棟板金といわれる部分を指摘してくるパターンが多いです。そもそもひび割れを除けばスレート自体はとても腐食しにくい素材なので、一番腐食の時期が早く訪れる棟板金がターゲットにされます。
築10年を過ぎれば釘抜けなどの見た目の劣化症状も出やすく指摘されてしまうと納得してしまう場所でもあるからです。
棟板金はガルバリウムやトタンで覆われているもののその中は貫板と呼ばれる木材なので、いずれは腐食してしまうという技術的に詳しい説明が無くとも簡単に説明できてしまう場所という理由もあります。
訪問販売はそのような場所だとしても家主の知識のないことを手玉に取り、自分の都合がいいようにあることないことを言ってきます。
理解できない部分に対して無理に納得しないためにも、普段から家の屋根の構造を理解しておくというのもとても大事なことです。
こちらの動画は杉並にある屋根工事のスマートショールームです。無人で自由に見学できるので屋根の構造の理解に役立てることができます。
特にターゲットにされやすい築10年前後の家は業者に質問できるぐらいの知識を備えておくことは重要でしょう。
そして本来は棟板金の部分交換だけで用は足りるはずなのですが、足場を組んで作業しなければならないという事情もあり、特に新築からまだメンテナンスをしていない家の場合はどうせならとガルバリウムやジンカリウム鋼板などを使ったカバー工法という、屋根工事としては一番多い工事種類の工法を進められるというわけです。
このカバー工法も金属屋根自体は工場生産の為業者間によっての品質の差はないですが、下地の防水シートの質と貼り方や棟板金に使う貫板が樹脂製のもので施工されているかなどの違いによって、結果的に工事品質に大きな差となることもあります。
いずれも誇張や嘘に近いことを告げられて契約してしまった場合、クーリングオフがベストですがその期間を過ぎてしまい泣く泣く工事をしなければならなくなることもあります。
そして家が高台の下の方にあるというのもターゲットにされやすい特徴です。
高い場所から見られている状況ですが素人からではその高台から見てもあからさまに劣化状況が判別しにくいというのがあるようで、実際に劣化していなくとも無理な説明をされても納得してしまうようなところをついてきます。
まとめますと、、
- 業者名や住所など業者の情報をつかんでおく。
- 高齢者はまともに話を聞かない。家族に相談してから話をする。
- 近くに高台のある家は特に警戒を。
- 近所での工事宅の事実確認をする。
- キャンペーンの誘惑にも注意。
- 屋根構造を把握しておく。
- ぼったくりを避けるため販売手法も理解しておく。
時期としては梅雨時期や台風シーズンにこのような業者が増えてくるという傾向があります。
時すでに遅しでこの記事を見てもしかしたらやる必要がなかった工事だったのではないかと思う方もおられるかと思います。
くれぐれも素性が良くわからない業者には注意をするということが何より重要です。