最終更新日:2023/4/2、作成日:2022/9/18
目次
杉並区民を対象にした、住宅の外壁、屋根の遮熱塗装に対する助成金があることをご存知でしょうか。
「エコ住宅促進助成」という制度です(正式名称「杉並区再生可能エネルギー等の導入助成及び断熱改修等省エネルギー対策導入助成」です)。
杉並区では区民向けに二酸化炭素排出が無い(少ない)エネルギー機器などの導入費用を助成しています。エネルギーの使用効率を高めると共に、地球温暖化の原因となる温室効果ガスの排出量を減らすことで、持続可能な社会の実現に寄与することを目的としています。
具合的には太陽エネルギー利用機器「強制循環式ソーラーシステム」や、蓄電システム機器「定置用リチウムイオン蓄電池」などの導入、省エネルギー住宅としては「高日射反射率塗装」などが対象となっています。
「高日射反射率塗装」は外壁塗装の領域ですが、杉並区では2022年度より助成範囲が広がりました。前年度までは「屋根の塗装だけ」が対象だったのですが、2022年度からは「外壁塗装も助成対象となった」のです。また、2022年度は郵送対応不可でしたが、2023年度から郵送対応可能に変わりました。
外壁・屋根に遮熱塗料を使用することで、真夏でも屋内の温度を下げることができます。それによってエアコンの温度設定を過度に下げる必要性が無くなるなど、「省エネルギー化」を実現できるため、助成対象となっています。
この記事では、杉並区の「エコ住宅促進助成金」についての概要と、遮熱塗装で助成金を申請して受け取るまでの手続きについてご紹介いたします。杉並区のホームページで公表されている内容を、遮熱塗装工事のみに特化してまとめています。
助成事業の概要
- 補助金の金額
- 塗布面積1㎡当たり1,000円
- 屋根・外壁を合わせて限度額15万円
- 対象者
- 杉並区内建物に塗装する杉並区民の方
※詳細は下記を参照 - 対象となる施工
- 高日射反射率塗装(屋根・外壁)
- 申請受付期間
- 2023年4月10日~2024年1月31日まで
- 完了報告締め切り
- 2024年3月19日まで
- 予算
- 断熱改修等省エネルギー対策助成 予算枠3,480万円
※予算枠に達した時点で受付終了 - 書類提出先
- 杉並区役所 環境部 環境課 温暖化対策係
電話番号:03-5307-0672(直通)
【受付時間】平日午前8時30分~午後5時まで - 「エコ住宅促進助成」に関する問い合わせ先
- 〒166-8570 東京都杉並区阿佐谷南1-15-1
電話番号:03-3312-2111(代表)
FAX:03-3312-2316
※詳細は杉並区ホームページへ
交付申請の要件
助成金の交付申請の要件は、下記の項目を満たした工事であることです。
- 塗装工事の3週間以上前の申請であること
- 高日射反射率塗装であること(国内の第三者機関における日射反射率測定値が近赤外線領域において50%以上の未使用の塗料で既存建物に施工すること。屋根立ち上がり部分を含む太陽光熱が反射する居室上の屋根・屋上部分、及び外壁に施工すること。)
- 申請者、契約者、支払者が同一人であること
- 令和6年3月19日までに完了報告に必要な書類がすべて提出できること
- 施工した屋根や外壁は、10年の耐用期間中、適正に管理すること
※同一申請者につき、「高日射反射率塗装(屋根・外壁)」については1回に限り申請可能(過去に本助成金を受けた「高日射反射率塗装(屋根・外壁)」の耐用期間が交付申請の時点で経過している場合は再申請可能)
申請対象者(詳細)
以下の1~5に該当する方が、申請の対象者となります。
- 杉並区内建物に施工する杉並区民の方
- 杉並区内に所有する店舗や事業所に施工を行う杉並区内中小企業者(法人・個人事業主) ※ただし申請時、代表者が杉並区内に居住している場合に限る
- 杉並区内建物の共同住宅(分譲)の共有部分に施工を行う区内管理組合・管理者
- 杉並区内に所有する建物に施工を行う、医療法人・社会福祉法人・学校法人
- 杉並区内に所有する建物に施工を行う、町会・自治会・商店街組合等
弊社のサポート内容
本助成金では、弊社のような塗装業者を「代行者」として申請していただくことで、塗装工事と共に各書類の準備や区役所とのやり取りを、お客様の代わりに代行することができます。
他の区の助成金・補助金も同様ですが、そもそも申請に必要な書類が多く(詳細は後にまとめています)、工事に使用する塗料の性能証明書や作業前後の写真など、塗装業者でないと用意が難しい書類がいくつかあります。
ただし、申請書類にはプライベートな情報が含まれるため、業者には「必要書類だけ」作成してほしいというご要望があるかと思います。弊社「塗装職人」では、お客様のご要望に合わせて、下記1・2、どちらかのサポートをご指定頂けます。
1:申請書類の作成と申請代行
代行者を弊社にご指定頂くことで、弊社が代行して杉並区役所に書類を提出いたします。ただし、お客様にてご用意頂く書類も複数ございます。
【おすすめ】2:申請サポート
プライベートな情報を含む書類をお客様にご用意いただき、杉並区役所への提出もお客様ご自身に行って頂きます。
区役所に提出する申請書類のうち塗料の性能証明書など、塗装会社でないと用意しづらい書類の用意のみを弊社が担当するサービスです。
弊社では、無料でお見積りを承っています。弊社に施工依頼をご検討されているお客様は下記の「お問い合わせ・見積もりフォーム」よりご連絡ください。
助成金申請→振り込みまでの流れ(業者に委任しない場合)
助成金の申請から、振り込まれるまでの流れは下記の通りです。
※「代行者」を指定しない場合
STEP.01:業者の選定(お客様)
お客様が、施工業者を選定します。本助成金制度を利用する場合、いくつかの業者から見積もりを取りましょう。本補助金制度では、塗装業者を「代行者」に指定できます。
代行者とは、書類作成や杉並区役所とのやり取りを一任された者のことです。助成金の申請には、業者でないと準備するのが難しい書類が多いため、一般の方が個人で申請するのは困難が伴うケースがあります。代行可能な業者、書類作成ができる業者を選択するのが無難です。
STEP.02:お見積りを取る&スケジュール確認(業者→お客様)
施工業者に見積りを依頼し、施工箇所を確定した上で見積書を受け取ります。この「見積書の写し」が申請の際に必要になります。助成金の申請は、工事開始の3週間前までに行う必要があります。また、期限までに完了報告が行えるように、スケジュールを調整しましょう。
また、その際に助成金申請の「代行者」をどうするべきか、施工業者と話し合いましょう。施工業者に「代行者」になってもらうためには「確認書(第4号様式)」の提出が必須です。確認書の中にお客様情報と代行者の記入欄に記入し、区役所に提出しましょう。
STEP.03:申請書等の提出(お客様→区役所)
申請に必要な書類一式を、杉並区役所に提出します。業者への代行を依頼している場合は業者が提出します。
STEP.04:助成金交付決定(区役所→お客様)
申請をしたのち、区役所で審査が行われます。3週間程度の審査ののち、助成金交付が決定した場合は次の書類が区役所からお客様に郵送されます。
- 助成金交付決定通知書
- 完了報告書
- 助成金交付請求書
完了報告書と助成金交付請求書は、お客様が必要情報を記入してください。
STEP.05:施工の実施(業者)
申請が通ったことを施工業者に伝えてください。施工業者は施工を開始します。助成金交付決定通知書を受領した後に施工を開始する必要があるので注意が必要です。
施工中に工事の内容に変更があった場合には、別途変更の手続きが必要です。変更内容や変更後の工事費の確認などはお客様と塗装業者の間でしっかりと行う必要があります。
STEP.06:完了報告書等の提出(お客様→区役所)
完了報告の書類一式を提出します。
STEP.07:助成金交付額確定通知書の送付(区役所→お客様)
区役所に提出した完了報告書等の審査が行われ、問題が無ければお客様のもとに「助成金交付額確定通知書」が送付されます。(完了報告受付後1ヵ月程度で送られてきます。)
STEP.08:助成金の交付(区役所→お客様)
完了報告時に提出した「助成金交付請求書」に記載された口座に助成金が振り込まれます。「助成金交付額確定通知書」が届きますので口座の入金額をご確認ください。
提出する書類
エコ住宅促進助成に申請するために、提出する書類をまとめました。これらの書類を揃えて申請と完了報告を行います。
申請時に提出する書類
- 【申請者の記入が必要】申請者本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカード、住民票の写し等、お客様が杉並区に居住していることを確認できる書類)
※申請時に杉並区民ではない場合、工事完了後に杉並区に居住していることを確認できる書類を提出する - 【申請者の記入が必要】申請書(第1号様式)
※完了報告書と同じ印鑑(朱肉を使う)を使用する - 工事概要(第2号様式)
- 同意書(第3号様式)※塗装する建物が共有又は自ら所有していない場合
- 【申請者の記入が必要】確認書(第4号様式)※申請者が代行者を定める場合
- 使用塗料のパンフレット・カタログ等
- 契約書または見積書の写し
- 建物全景または現況のカラー写真(撮影日入り)
- 施工箇所のカラー写真(屋根写真が申請時に提出できない場合は完了報告時に提出)
完了報告時に提出する書類
- 【申請者の記入が必要】完了報告書(第13号様式)
- 【申請者の記入が必要】交付請求書(第16号様式、日付欄は記入しない、口座名義は申請者と同じ、誤記入の修正は二重線+訂正印が必要)
- 領収書(申請者が助成対象費用を支払ったことが分かる記載が必要、領収書に但し書きを記載または領収内訳書を添付すること、宛名に申請者のフルネームが記載されていること)
- 出荷証明書の写し(申請した塗料の品名と塗料色が分かるもの)
書類作成時の注意点
書類作成時は、次の3点をご注意ください。
- 消えるボールペン、鉛筆、砂消し、修正液等は使用できません。
- 交付申請と完了報告は、同じ印鑑(朱肉を使用するもの)を使用してください。
- 書類はすべてA4サイズ(現像写真は紙に貼りつけ)で提出してください。
なお、「代行者」として施工業者を立てずに、お客様ご自身で助成金の申請をすることは可能です。
ただ、杉並区役所に問い合わせしたところ、「毎年自分でやってもよいかという問い合わせはあるが、申請されたことは過去に一度も無い。一般の方では書類を揃えられないから」とのことでした。
以下に申請時と完了時に提出する書類の一覧をまとめていますが、やはり自力で全て揃えるのは難しいかと思われます。本制度は、施工業者にサポートしてもらう前提でご利用頂く方が現実的です。
郵送の注意点
- 締切日必着
- 郵便事故防止のため記録の残る方法で郵送する必要がある(レターパック、特定記録、簡易書類など)
- 書類に不備があった場合は返送されない(再送か窓口に行く必要がある)
- 申請書類をまとめて提出する場合はクリアファイル等に入れて混ざらないようにする
- 提出した書類は返却されない(控えが必要な場合は自主的に控えを取る必要がある)
遮熱塗料を動画でご紹介
屋根への遮熱塗装は、屋内に届く熱を下げるのに効果的です。遮熱塗装による効果をサーモグラフィーで確認した動画をご紹介します。
杉並区での施工のご紹介
弊社塗装職人では、杉並区内のお客様の施工も承っています。
参考記事:
杉並区のお客さまのご自宅のモルタル外壁を明るい色に塗り替えた施工のご紹介です。
モルタルを明るい色で塗替えて おしゃれなタイルがより映える