一軒のお客様宅の屋根と外壁の施工を別々にこれまでに紹介をしてきました。お客様宅はサイディング(建物の外壁に貼り付ける外壁材)の外壁でした。
サイディングというのは、板状の外壁材を貼り合わせた構造のため、板と板の間に隙間ができてしまいます。この隙間から雨水が侵入すると建物の内部に影響が出てしまう場合があるので、シーリングはその隙間を埋めて雨水の侵入を防ぐ役割を果たしています。
今回はシーリングについて、シーリングの補修時期の目安、シーリングの重要性とシーリング専門の職人に施工してもらう重要性などについてのご紹介をさせていただきたいと思います。
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家全体でみたとき主にシーリングが使用されている場所は、外壁同士の隙間を埋めることだけではなく、窓やサッシの周囲、屋根やベランダの周囲、外壁の角や入隅、外壁のひび割れや亀裂の補修などにも使われています。
シーリングを入れたばかりの時は肉厚でしっかりとしたシーリング材ですが月日が経ち雨風や紫外線などの影響を受けて、徐々に劣化していきます。
劣化の症状としてはシーリングのひび割れ、痩せ、亀裂、剥がれ、変色、汚れなどが挙げられます。こちらのお客様宅では黒い汚れ(ブリード現象)と細かい亀裂や痩せの症状が見受けられました。
こちらの状態をお客様にも確認してもらい、今回は先々のことも考慮して高耐久シーリングでご提案させていただきお客様に選んで決めていただきました。
今回お客様のシーリングを担当している職人の現調様子です。施工の10日前から見積担当松尾と入念な打ち合わせをしました。
日ごろから見積担当松尾は現場での対応はもちろんのこと、電話やメールでも密に職人たちと打ち合わせをして妥協を一切許さない姿勢で完工まで職人たちと現場をまとめていきます。
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いよいよシール班の作業が始まります。シール班も屋根へ登っての作業となるため、急勾配であるための注意喚起を共有しています。
屋根中央にある窓枠の既存シーリングの撤去作業をしている様子です。中央の辺りは勾配が緩やかですが急勾配なところを材料や道具を持って行かなければならないのでロープ(親綱)しかない状態で、注意が必要でした。(屋根を傷つけないためにここにはわざと足場を立てませんでした)
屋根の工事も終わった後からのシーリング作業のため、屋根に上る際は傷つけないように靴を脱いで細心の注意を払いながら作業をしていきます。
既存シーリングを撤去した後は、養生テープを正確に貼っていきます。シーリングを充填するところに目地刷毛を使いガラス専用のプライマーを丁寧に塗布していきます。
シーリング材もガラス専用のものを充填していきます。外壁などに使用するシーリングは外壁に合わせた色が付いているものが多いですがこちらのガラス用シーリング材は透明になっています。
こちらは外壁の既存シーリング撤去の様子です。残しが無いように丁寧に撤去していきます。
既存シーリングを撤去したあとその周りを刷毛で清掃をします。
養生テープをしたあとにプライマーを塗布していきます。
お客様宅の外壁塗装は難付着対応のクリヤー塗料を使用しました。クリヤー塗料は色がないため、外壁の色に合わせた目地の色合わせが美観的に非常に重要になってきます。クリヤー塗料の場合は特にシーリングの仕上がりが露出するため、職人の技巧が問われます。
こちらの動画では実際にシーリングの色合わせをしている様子を紹介します。
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今回のお客様宅のようにシーリングを塗装のあとにする工程の場合、シーリングの色がそのまま露出することになるため新築の時に使われている色と近い色か同じ色を打たなければ美観が損なわれることが考えられますので色をしっかりと設定していく必要があります。
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弊社ではその道を熟知した職人を揃えております。お任せいただければお客様にご満足いただけるような施工をお届けできます。
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