世田谷区で外壁クリヤー塗装と屋根の遮熱塗装|木製ベランダも塗り替え

世田谷区の戸建て住宅で、屋根・外壁・付帯部の塗装改修を行いました。

1階はレンガ調、2階は木目調の外壁です。今回はそれぞれの模様を生かすクリヤー塗装で仕上げ、太陽光パネルのあるスレート屋根には遮熱塗料を使用しました。木製ベランダも塗り替え、木部と床面は色を分けています。仕上がりとともに、外壁の色合わせや屋根のひび割れ補修など、塗る前に行った作業をご紹介します。

目次

足場を設置し、屋根と外壁を高圧洗浄

建物の周囲に足場を組み、メッシュシートを設置しました。植木がある場所は、その位置を避けて足場を組んでいます。作業する面へ手が届くようにすることと、敷地内の植木などに配慮することの両方を考えながら、塗装に向けた準備を進めました。

養生は、塗らない部分や周囲をシートなどで保護する作業です。塗装工事では、塗料だけでなく、高圧洗浄の水や下地処理で出る粉などが周囲へ広がることも考えます。また、工事中には台風対策の養生も行いました。塗料を塗る工程とともに、こうした工事中の備えも進めています。

世田谷区の戸建て塗装工事:6月1日に行った台風対策の養生
台風対策の養生

高圧洗浄は、塗装する面の汚れを落とし、次の作業につなぐ工程です。屋根と外壁では形状も汚れの付き方も異なります。今回は屋根面、1階のレンガ調外壁、2階の木目調外壁をそれぞれ洗浄しました。

洗浄の良し悪しは、作業時間の長さだけでは判断できません。建物の広さや汚れの状態によって、必要な作業は変わります。また、水で洗えば塗装前の準備がすべて終わるわけでもありません。この後も、板金の表面を整え、屋根のひび割れを補修するなど、部位ごとに下地を整えていきました。

屋根は板金の下地処理と、スレートのひび割れ補修から

施工前の屋根を見ると、広いスレート面の間に板金が通り、一部には太陽光パネルが設置されています。同じ屋根の中にも異なる素材と境目があるため、広い面の塗装と、細部の下地処理を分けて進めました。

世田谷区の戸建て塗装工事:施工前の屋根全体。スレート、板金、太陽光パネルの配置
施工前の屋根全体。スレート、板金、太陽光パネルの配置

屋根には、日本ペイントの屋根用遮熱塗料「サーモアイSi」を使用しました。色はクールローズブラウンです。遮熱塗料は、日射の反射を利用して屋根に熱がたまるのを抑えるための塗料です。今回は屋根の色を整えることに加え、こうした機能を持つ材料で塗り替えました。

世田谷区の戸建て塗装工事:サーモアイSi・クールローズブラウン
サーモアイSi・クールローズブラウン

下塗り材には、サーモアイプライマーとサーモアイシーラーを使用しています。屋根の棟などの金属部分と、広い面を占めるスレート部分では下地が異なります。仕上げの色だけで材料を選ぶのではなく、下地と仕上げ塗料に合う組み合わせで工程を進めることが大切です。

屋根の頂部にある棟板金は、表面をこすって下地を整えてから下塗りを行いました。金属部分のこうした下地処理を「ケレン」と呼ぶことがあります。一般に、古い塗膜の状態に応じてはがれかけた部分を除いたり、塗料が付く面を研磨したりする作業です。

下地処理は、何でも強く削ればよいというものではありません。素材と表面の状態に合わせて処理することが大切です。今回の棟板金も、下塗りの後に中塗り、上塗りへと進めました。

スレートは、屋根面に重ねて葺かれている薄い板状の屋根材です。スレート部分は下塗りを行い、ひび割れのある箇所を補修しました。広い面を塗り進めるだけでなく、このような局所的な傷みにも手を入れてから仕上げています。

その後、中塗り、上塗りと塗り重なました。太陽光パネルの周囲にある屋根面も、ローラーで仕上げています。屋根は地上から細部を見にくい場所なので、塗装後の色に加え、金属部分とスレート部分の工程を分けて確認すると、工事の内容が分かりやすくなります。

外壁は色合わせを行い、模様を生かしたクリヤー仕上げに

外壁には「ピュアライドUVプロテクトSiクリヤー」の3分つや有りを使用しました。クリヤーは透明な塗料で、元の模様が見える仕上げです。色の付いた塗料で外壁を一色にそろえる方法とは、仕上がりの見え方が異なります。

世田谷区の戸建て塗装工事:ピュアライドUVプロテクトSiクリヤー・3分つや有り
ピュアライドUVプロテクトSiクリヤー・3分つや有り

透明な仕上げでは、下にある外壁の模様とともに、傷みや色の違いも見えます。そのため、模様を残したいというご希望だけで決めるのではなく、外壁の種類や表面の状態を確認することが大切です。築年数だけで一律に判断せず、塗装後にどのように見えるかも考えて仕上げ方を検討します。

外壁の模様を残す塗り替えについては、サイディング外壁の塗装方法でもご紹介しています。

今回、2階の木目調サイディングには、一部に表面の剥がれがありました。クリヤー塗装の前に、剥がれた箇所の色合わせを行っています。木目調の外壁材と、後ほどご紹介する木製ベランダは別の素材です。それぞれの状態に合わせて作業を進めました。

1階のレンガ調の外壁は、クリヤーを1回目、2回目と塗り重ねました。凹凸と模様を残しながら仕上げています。異なる色が組み合わさった外壁の表情を、塗り替え後にも生かした仕上がりです。

2階の木目調サイディングにも、クリヤーを2回塗りました。剥がれた部分の色を調整したうえで透明な塗料を重ね、1階と2階で異なる外壁の表情を残した塗り替えです。

別現場の関連動画:町田市の現場で、レンガ調サイディングをローラーでクリヤー塗装する作業例です。塗り進める動きをご覧いただけます。

シーリングは、古い材料の撤去・養生・下塗りから

シーリング工事は協力業者が担当し、窓などの開口部、外壁の取り合い、その他の細かなシール部分を施工しました。

シーリング材にはオートンイクシードを採用しました。シーリングは、継ぎ目やすき間に充填し、雨水が入り込むのを抑える弾力のある材料です。オートンイクシードは、時間の経過に伴う硬化を抑え、柔らかさを長く保つことを考えた製品です。

今回のようなクリヤー仕上げでは、外壁の模様に加え、シーリングの色や仕上げの線もそのまま見えます。目地が外壁から浮いて見えないか、窓まわりや角の線がどう納まるかも、模様を生かした外観を考えるうえで大切な点です。

また、使用したピュアライドUVプロテクトSiクリヤーは、シーリング面への塗装を避ける仕様です。シールの上へクリヤーをかけると、塗膜の汚染や剥がれ、割れにつながる場合があります。外壁とシーリングを別の仕上げとして考え、塗装との順序や材料の組み合わせを確認することも大切です。今回は一部増し打ち以外ほぼ打ち換え作業です。

古いシーリング材を撤去し、取り除いた材料は回収しました。新しい材料を施工する部分の周囲には、青いテープを貼って養生しています。周囲の外壁を保護するとともに、シーリングの仕上がりの幅や線を整えるための準備です。目地が表に見える仕上げでは、こうした細い部分の養生も外観に関わります。

窓の化粧枠の周囲や、外壁と軒天の境目にも養生を行いました。その後、養生した目地に刷毛でプライマーの塗布をしています。シーリング工事のプライマー塗布は、新しい材料が下地に密着するのを助ける工程です。軒先に近い上部も、足場から手元を確認しながら作業を進めました。

ベランダの手摺が外壁と接する付近でも、低い位置まで刷毛でプライマー塗布しました。枠や手摺のまわりは形が複雑になるため、広い面だけを追わず、部材の境目ごとに作業する場所を確認していきます。特に今回のスウェーデンハウスさんの家の場合、窓枠の外と内で2重にシールが存在しているのでその分手間もかかります。

シーリングの補修方法を検討するときは、部位ごとの形状にも目を向けます。外壁材どうしの目地と窓枠まわりでは、形も作業できる奥行きも異なります。

古い材料を取り除く「打ち替え」と、既存の上に新しい材料を重ねる「増し打ち」は、名称だけで一律に良し悪しを決めるものではあるません。材料が密着する面の状態と、必要な厚みを確保できるかを確認して判断します。

水切り・軒天・雨樋などの細かな部分も塗装

外壁の上下を分ける帯板の上には、水切りと呼ばれる金属の部材があります。この部分も表面を整え、下塗り・中塗り・上塗りを行いました。細い部材でも、仕上げの色を付ける前の工程があります。

別現場の関連動画:研磨材「マジックロン」を使い、金属手摺の表面をこする下地処理の作業例です。今回の現場で使った道具を示すものではなく、研磨作業の動きを補足する動画です。

建物の下部にある水切りや、帯板自体にも塗装を行いました。外壁の大きな面に比べると目立ちにくい部分ですが、塗り替えの範囲を確認するときは、こうした部材まで分けて見ておくと工事内容をつかみやすくなります。

軒天は、屋根が外壁から張り出した部分の裏側です。軒天にはケンエースG-II(N-90)を使用し、屋根の端にある破風も塗装しました。今回の下塗り材料にはハイポンファインプライマーIIもあります。

破風、帯板、建物下部の水切り、照明、雨樋、窓枠などの仕上げには、ファインパーフェクトトップを採用しました。模様を残す外壁のクリヤー塗装と、軒天や付帯部の塗装では仕様が異なります。部位ごとに下地と塗料の組み合わせを確認して塗り替えています。

窓まわりでは、化粧枠の内側にある木枠も手入れしました。表面を研磨材でこすって整えた後、刷毛を使って下塗りしています。ガラスとの境目はテープで保護し、細い木枠に沿って塗り進めました。小さな面積でも、下地を整えてから塗り重ねる工程は欠かせません。

木枠の下塗りに続いて上塗りを行い、周囲の化粧枠、ベランダの手摺、照明器具も塗装しました。外壁、枠、手摺などの境目が多い場所は、部材ごとに作業する箇所を追うことで、仕上がりだけでは分かりにくい塗装範囲も確認できます。

雨樋は、屋根の先に沿う横方向の部分と、下へ水を流す縦方向の部分の両方を塗装しています。屋根や外壁以外の部分をまとめて「付帯部」と呼びますが、素材や形はそれぞれ異なります。一つの塗料や塗り方で全てを同じように扱うものではありません。

木部・軒天・雨樋・水切りなどの考え方は、付帯部の塗装と下地調整も参考にしてください。

木製ベランダは裏側から床面まで塗り替え

今回の木部工事は木製ベランダを中心に行いました。玄関ドアと勝手口階段は、当社の施工範囲には含めていません。塗装する場所と、ご自身で手入れされる場所を分け、部位ごとの範囲を確認して工事を進めました。

木部にはキシラデコールを使用しました。色の打合せでは、木部はウォルナット(#111)、床面はシルバグレイ(#109)を指定しています。仕上がりは、茶系の木部とグレー系の床面を組み合わせた外観です。

世田谷区の戸建て塗装工事:木部の塗装に使用したキシラデコール
木部の塗装に使用したキシラデコール

木製ベランダは、上から見える床面だけでなく、床の裏側や外側の板も塗装しました。色を検討するときは、小さな色見本だけでなく、外壁や窓まわりとの組み合わせも考えます。また、木の表面の状態や元の色によって見え方が変わるため、色名だけで仕上がりを決めつけず、塗る場所ごとに確認していきます。

ベランダ内側の板や下部材にも塗装を行い、塗装後にはベランダの下側からも仕上がりを確認しました。木部の塗り替えは、塗料の名前だけで仕上がりが決まるわけではありません。表面の荒れや古い仕上げの状態を見て、塗る面を整える作業も大切です。

今回の床面では、表面をこすって下地を調整しました。その後、下塗り、中塗り、上塗りと作業を進めています。上から見える広い面にも、塗り始める前の下地調整を行っています。

この床面は、さらに4回目の塗布まで行いました。これは今回の床面で行った工程であり、どの木部も同じ回数で塗るという意味ではありません。塗り替えの方法は、使用する材料と下地の状態を見て検討する必要があります。

木は、雨や日差しの受け方によって状態が変わります。工事後も外壁の塗り替え時期だけを目安にせず、床や外側の板の色あせ、表面の変化を個別に見ておくと、次の手入れを考えやすくなります。気になる変化があるときは、部位ごとに確認することが大切です。

屋根の遮熱塗装で、世田谷区エコ住宅補助金の交付決定

今回の屋根塗装は、「屋根の高反射改修」として世田谷区エコ住宅補助金を申請し、交付決定通知を受けています。高反射改修は、屋根で日射を反射する機能を持たせる改修のことです。申請資料には、施工前後の写真、屋根施工完了証明書、工事完了報告書などが含まれています。

塗装の仕上がりに加えて、使用した材料や施工前後の状態を整理しておくことも、工事内容を確認するうえで役立ちます。

補助制度には、対象となる工事や申請手続きなどの条件があります。同じ塗料を選べば必ず補助を受けられるわけではありません。また、屋根と外壁を一緒に塗装しても、工事全体が対象になるとは限りません。利用をご希望の場合は、塗り替えを検討する段階で、その年度の制度内容と手続きを確認しておくことが大切です。

屋根から外壁、木部まで仕上がりを確認

塗装後は、屋根、外壁、木製ベランダ、窓まわりなどの仕上がりを確認しました。破風、軒天、帯板まわりも、それぞれの位置から確認しています。外壁の広い面だけでなく、取り合い部分を含めて見ていきました。

屋根は、スレート面と太陽光パネルまわりの仕上がりを確認しました。足場を解体した後は、レンガ調と木目調の外壁、木製ベランダが一緒に見える外観となっています。

外壁に使う塗料の耐久年数を、そのまま家全体の手入れ時期と考えることはできません。屋根、外壁、木部、金属部では、素材も雨や日差しの受け方も異なるためです。広い外壁面がきれいども、別の部材に先に変化が出ることがあります。家全体を一つの年数で判断せず、気になる部分の状態に応じて点検や手入れを考えることが大切です。

模様のある外壁を塗り替えるときは、色を付けて仕上げる方法だけでなく、クリヤーで模様を生かす方法もあります。現在の外観を残したい方、木製ベランダや屋根も合わせて手入れしたい方は、ご希望をお聞かせください。外壁と各部の状態を確認しながら、塗り替えの内容をご相談いただけます。

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