世田谷区エコ住宅補助金を活用した屋根リフォームと反射率の見方 

令和7年度の世田谷区エコ住宅補助金では、屋根のリフォーム工事に対しても補助の対象となる制度が設けられています。対象となるのは、屋根塗装や葺き替え、カバー工法など、屋根の高反射改修と呼ばれる工事です。暑さ対策や省エネの効果が期待できるため、毎年多くの方が活用されています。

この補助金を活用するには「反射率」という言葉について、少しだけ知識を持っておくと安心です。今回はよく聞く「全日射反射率」と「近赤外線日射反射率」の違いについてお話ししていきます。

目次

反射率ってなに?よく出てくる2つの数値について

補助金の資料や建材カタログを見ていると、「全日射反射率」や「近赤外線日射反射率」という言葉が出てきます。ちょっと難しそうな印象を受けますが、実はそれぞれにきちんとした意味があり、違いが分かれば選びやすくなります。

まず、全日射反射率とは、太陽から届く光のすべての波長(紫外線や可視光線、赤外線など)に対して、どれくらい反射できるかを示した数値です。数値が高いほど、太陽のエネルギーをよくはね返してくれるということになります。

それに対して、近赤外線日射反射率は、太陽光の中でも特に「熱」に関係する近赤外線という部分だけに注目した反射率です。この近赤外線は、屋根の温度上昇の大きな原因になりますので、反射率が高いと、それだけ屋根が熱くなりにくくなります。

世田谷区の補助金で求められるのは近赤外線の反射率

世田谷区のエコ住宅補助金制度では、屋根の高反射改修に対して補助を受けるための条件として、一定以上の「近赤外線日射反射率」が求められています。これは、建物の室温上昇を抑える効果がより高いことから、この数値を重視しているためです。

世田谷区の補助金では、この「近赤外線日射反射率」が50%以上あることが条件になっています。そのため、ただ見た目が白っぽい塗料を選べば良いというわけではなく、実際の数値をしっかりと確認することがとても大切になります。

反射率の調べ方

では、実際に使いたい塗料や屋根材が条件を満たしているかどうかは、どのように確認すればよいのでしょうか。

もっとも簡単なのは、製品カタログやメーカーの公式サイトをチェックすることです。多くの塗料や屋根材では、カタログに反射率が記載されており、特に遮熱塗料や高日射反射率塗料と呼ばれるものには、近赤外線反射率が明記されていることが多くあります。

※カタログを見る際には「近赤外線日射反射率」もしくは「日射反射率」という記載の数値を確認するといいです。

注意したいのは、塗料の色によって反射率が大きく変わるという点です。白や明るいグレーは反射率が高く、黒や濃い色は数値が低くなる傾向があります。カタログには色ごとの反射率が掲載されていることもありますので、ご自身が選ぶ色の数値をしっかり確認しておくと安心です。

カバー工法のとき、遮熱塗装は必要?

屋根のリフォームを考えている方から、「カバー工法を選んだ場合、表面に遮熱塗装がされていなくても補助金は使えるの?」というご相談をよくいただきます。

カバー工法では、屋根材そのものが「近赤外線日射反射率」50%以上を満たしていれば、遮熱塗装をしていなくても補助金の対象になります。塗装の有無は関係ありませんので、屋根材選びのときは、カタログや製品情報でしっかり確認するのがおすすめです。

申請の前に準備しておきたいこと

補助金を申請する際には、その材料が基準を満たしていることを証明するための資料が必要になることがあります。たとえば、製品の性能証明書や反射率の測定データなどが求められるケースがあります。

こうした資料は、施工業者や材料メーカーに依頼すれば提供してもらえることが多いため、早めに相談しておくとスムーズに進めることができます。補助金の申請には期限や書類の形式など細かいルールもありますので、余裕を持って準備されることをおすすめいたします。

弊社では工事のご提案はもちろん、補助金申請に必要な書類の準備や手続きのお手伝いもしています。難しそうで後回しにしてしまいがちな申請も、しっかり最後までサポートさせていただきますので、ご不安な方はぜひご相談ください。

高反射改修は補助金だけでなく暮らしにもやさしい選択です

屋根の高反射改修は、補助金を使ってお得に工事ができるという点だけでなく、暮らしの快適さや省エネにもつながる工事です。

屋根が熱を持ちにくくなることで、夏場の室温上昇が抑えられ、エアコンの使用を減らすことができます。電気代の節約だけでなく、環境にもやさしい選択と言えるでしょう。

「うちもそろそろリフォーム時期かも・・」とお考えでしたら、どうぞお気軽にお問い合わせください。



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