今回は杉並区にお住まいのお客様宅の、塗装工事と雨漏り補修の内容についてご紹介したいと思います。
サンルームの接合部分から雨漏りが発生したことをきっかけに、ネットで弊社を見つけてくださりご相談をいただきました。
お客様はお仕事柄、建物に関する知識も豊富で、塗装や建築工事のことにもお慣れになっているご主人様でした。
日ごろからお住まいの研究や、メンテナンスなどにも積極的なご主人様は、今回の雨漏りもいち早く発見されたのです。
実際に現場を見させていただくと、雨漏りはサンルーム以外にもサッシ廻りや増築部の取り合いなど、複数の侵入口があることが判明したのです。
建物の構造をご存じなお客様は、状況を説明させていただくとすぐに理解していただきました。
そこで、お住まいにご負担が無いように、非破壊的処置で壊さず最適な施工をご提案させていただいたところ、そちらの作業計画を気に入っていただき弊社をご指名してくださいました。
隅々まで点検 必要な補修は合わせて行う
実際の工事に関わる大事なことが、現調です。
現調を疎かにしてしまうということは、お住まいに必要な工事を見落としてしまう・・ということになります。
本当に必要な補修がされずに塗装をしてしまえば、後々に追加で補修工事をしなければいけなくなる場合もあります。
不具合は一回の工事で合わせて行うほうが、お住まいの負担も費用も抑えることができます。
お客様宅では、雨樋のトラブルを抱えていたため、新たにパイプを追加で設置し、移植処置を行うことにしました。
下の写真を見ていただくと、樋が建物上部で止まっていることがわかります。
これでは、雨水が建物上部を直に濡らしてしまうことになり、隙間から水が浸入しやすい環境になってしまっていたのです。
既存の雨樋の妨げにならないように、丁度いい角度を計算し水路を確保します。
次にシーリングです。雨漏りを気にされて応急処置的に付けられたものでしたが、建物にとってはあまり良い状態ではありませんでした。
ご主人様は雨漏り対策については色々と考えられていたので、この先不安になるようなことが無いようたっぷりと肉厚に充填し、雨漏り対策をさせていただきました。
さらにサッシ下に不自然な隙間ができてしまい、隙間が原因で水の流れが悪く溜まりがちになっていました。
ここにシーリング職人の市川が工夫を凝らしジャストサイズの板金を取り付けました。
板金を取り付けたことにより、水の流れが溜まることなく雨樋へ流れ、雨漏り対策につながるという案です。
現場を細かに見なければ見落としてしまうようなことも、僕も含めチームの職人が現場をしっかり見るということを徹底しているので、お住まいにとって本当に必要な工事内容をご提案することができます。
ここで市川職人のシーリングの技術をご紹介いたします。合わせてご覧いただけますと幸いです。
関連動画 シール作業で一級技能士の技を見る
外壁塗装の5回塗り
外壁塗装といっても、塗料や建物の状態も含め様々な方法があります。
お客様が工事でどこまで望まれるかをベースに、さまざまな観点から工事方法を決めていきます。
お客様宅のモルタル外壁には、ヘアークラックが発生していました。
スムースエポという材料を使用し、クラックが広がらないような処置をして硬化させます。
外壁のクラック補修にも、必要に応じて様々な施工方法が存在します。お客様宅では軽度のクラックだったため、スムースエポで対応することが出来ました。
クラック幅が1mm以上に大きくなってしまうとディスクグラインダーという機械を使用してクラックを削っていく工法が適切になってきます。
クラックが縦に入っている場合は、雨水は流れ落ちますが、横に入ってしまっている場合そこに雨水が侵入する可能性があるため注意が必要になります。
クラックが発生してしまったときは、何かしら問題がある可能性が高いため、早めの対応が肝心になってきます。
関連動画 外壁のひび割れが大きく雨漏りも心配だった6年前。
外壁塗装は通常3回塗りになることが多いです。(下・中・上塗り)
しかしお客様宅では雨漏りを患っていたことから、外壁塗装は5回塗りをさせていただきました。
使用する塗料は、下塗りにミラクシーラーエコ、中塗りにはレナフレンドという弾性塗料を使い、鎖骨ローラーであえて突起が出来るように施工をしていきます。
防水にとって重要なことは、層の厚みをしっかり確保するということなのです。ですから、あえて突起が出来る仕様にして、さらに中塗りを2回塗ることで、膜厚を確保するということになるのです。
平坦なところに塗る塗料と突起があるところに塗る塗料とでは、使用する塗料の量も倍近く変わってきます。
上塗りには弾性プレミアムシリコンを使用、こちらも中塗り同様2回塗りでしっかりと膜厚を確保させていただきました。
中塗りと上塗りで使用した弾性塗料は、ゴムのように伸縮性が高いという特性があるため、雨漏りのある建物にも最適です。
塗膜がひび割れしにくく、ひびの発生を抑えるという役割も担っています。
関連動画 外壁塗装鎖骨ローラー下塗りの様子
建物の状態に合わせた施工をしつつ、未来も見越して塗料を選んでいくこと、そして誰が施工をするのか・・これらがしっかりと揃うことで、総合的にベストなバランスが整い、永く安心して暮らせるお住まいの実現が叶います。
塗料だけが良くても、職人だけが良くても、バランスは保てません。
また建物は繊細で、合わない塗料や方法で施工してしまうと、建物へのダメージに加えその後の補修(費用など)が大変になってしまう場合もあります。
頻繁にお住まいをチェックすることは難しいかも知れませんが、大事なお住まいの未来のために、定期邸にチェックすることで不具合を早期発見できます。
お住まいのことでご不明なことがございましたら、ぜひお気軽にご相談をいただければと思います。