世田谷区でジョリパッド外壁を4回塗り|築23年の屋根カバーとバルコニー改修

世田谷区の築23年のお住まいで、外壁塗装、屋根のカバー工事、バルコニー床のメンテナンス、木製手すりの改修を行いました。お客様がインターネットで当社を知り、口コミもご覧になったことが、ご相談のきっかけです。今回の工事で菊池が特に考えたのは、年数を重ねた外壁と屋根に、どのような手入れが必要かということでした。

外壁はリシンとジョリパットの校倉(あぜくら)で仕上げられていました。校倉はジョリパットの仕上げの種類(パターン)の一つで、横方向の筋状の凹凸が連なる模様です。今回の外壁には、表面の傷みやひび割れが見られました。菊池からは、下地を整える工程を増やした4回塗りをご提案。屋根については、コロニアルネオの割れの状態を踏まえ、塗り替えではなくカバー工法を選んでいただきました。ご提案の理由から完成まで、施工写真とともにご紹介します。

目次

足場と洗浄から、仕上げの準備を進める

まずは建物の周囲に足場を設け、飛散防止シートを張りました。外壁、屋根、バルコニーと複数の場所を工事するため、それぞれの作業を進めるための準備になります。建物全体を見ながら、仕上げる部分だけでなく、壁と屋根など、異なる部材が接する部分も含めて工事を組み立てました。

屋根と外壁には高圧洗浄を行いました。塗装工事を担当したのは原本職人です。塗料を重ねる前に、既存の表面に付着した汚れを落とすところから施工が始まります。仕上がりの色に目が向きやすい工事ですが、こうした準備も工程の一つとしてご覧いただきたいところです。

外壁と組み合わされた石材部分も洗浄しました。石材には石材の手入れがあり、塗装する壁と同じ扱いにはできません。後の工程ではクリーニングを行い、吸水防止剤を塗布しています。外観を構成するそれぞれの素材に合わせて、手入れの方法を分けています。

割れが目立つコロニアルNEOを、カバー工法で改修

既存の屋根材はコロニアルNEOでした。高圧洗浄後の写真を見ると、屋根材の一部が周囲と異なる色に見えます。菊池は、屋根材を製造したロット(生産時のまとまり)の違いが関係しているのではないかと考えました。ただし、これは現場で見た状態からの推測で、色の違いや割れの原因を特定したものではありません。今回は屋根に割れが多く見られたことを踏まえ、カバー工法をご提案しました。

お客様ご自身でも屋根について調べておられ、建物の経過年数も踏まえてカバー工法に進むことになりました。屋根工事は黒木職人が担当。既存の屋根を覆うようにルーフィングを施工し、その上に新しい金属屋根材を葺いていきます。ルーフィングは、屋根材の下で雨水の浸入に備えるための下葺き材です。

新しい屋根材には、スーパーガルテクトのシェイドチャコールを採用しました。ルーフィングの施工後、各屋根面に本体を取り付けていきます。屋根の工事は完成すると途中の層が見えなくなるため、本体を載せる前の様子と、施工が進んだ様子の両方を写真に残しています。

屋根面だけでなく、外壁と接する部分の雨押さえや、屋根の頂部を覆う棟板金も仕上げました。面がきれいに揃っていることに加えて、屋根と壁、屋根面どうしがつながる部分にも目を向けることが大切です。今回も本体の施工から板金の取り付けまで、順を追って進めています。

カバー工法を終えた屋根です。割れが見られた既存屋根の上に、新たな下葺き材と金属屋根が納まりました。屋根材の名称だけで方法を一律に決めるのではなく、そのお住まいの傷み方や今後の手入れを考えながら選ぶことが、菊池として大切にしている点です。

関連記事:世田谷区で行ったコロニアルNEOの屋根カバー工事

屋根カバー工法の流れは、当社公式チャンネルの次の動画でもご覧いただけます。こちらは別の現場の参考映像です。今回のお住まいの記録は、上の施工写真でご紹介しています。

笠木や換気口の取り合いも、シーリングを整える

外壁の塗装に合わせ、笠木と壁が接する部分のシーリングも施工しました。笠木は手すり壁などの上部を覆う部材で、壁との境目にはつなぎ目が生じます。まず既存の状態を確認し、古いシーリング材を撤去して、次の施工に進む準備をしました。

撤去した部分にはプライマーを塗り、新しいシーリング材を充填しました。プライマーは、下地とシーリング材の接着を助けるために使います。完成後は細い線のように見える場所ですが、撤去、下塗り、充填という工程を順番に行っています。

充填したシーリング材はヘラで押さえて形を整えました。外壁と金属部材が出会う部分なので、塗装面だけを見て終わりにせず、こうした境目も一緒に手入れをしています。写真では、施工中の手元と、仕上がった取り合い部分を見比べられます。

換気口の周囲にもシーリングを施工しました。外壁には窓や換気口、配管などさまざまな部材が付いています。広い壁面とあわせて、その周囲の小さな取り合いも工事の対象として見ていくことが、住まい全体のメンテナンスにつながります。

石材はクリーニングと吸水防止処理

石材部分は、表面のクリーニングと擦り洗いを行いました。外壁の塗り替えと同時に手入れをすることで、塗装面だけでなく石材まわりも含めて外観を整えていきます。素材の表情を残しながら仕上げる部分ですので、塗装する箇所とは分けて施工の様子を記録しています。

クリーニング後の状態を確認し、吸水防止剤の塗布へ進みました。使用したのは石材保護剤のクレストンです。洗って表面を整える工程と、その後に保護のための処理を行う工程を分け、石材の手入れも仕上げまで進めました。

吸水防止剤は2回塗布しています。外壁の塗装と石材の保護は異なる作業ですが、どちらも今回の外装改修の一部です。施工後に一続きの外観として見える場所だからこそ、各素材に行った作業を個別にお伝えするようにしています。

ひび割れを補修してから、外壁を4回塗り

外壁は塗装前にクラック、つまりひび割れを補修しました。写真にはエポキシ樹脂の低圧注入と、模様を整えるパターン補修の工程が写っています。ジョリパッドやリシンのように凹凸がある壁では、割れを埋めることに加えて、周囲の表情とのつながりも考えて下地を整えます。

ひび割れへの材料の刷り込みも行い、その後に外壁全体の下塗りへ進みました。今回、菊池が4回塗りをご提案した理由は、年数が経過して外壁の表面が傷んでいたためです。仕上げの塗料を塗る前に、まずシーラーを全面に入れ、続いてフィラーで下地を整える工程をご説明しました。

外壁の塗装工程は、①シーラー、②フィラー、③中塗り、④上塗りの4回です。下塗りを2工程に分けた提案を、お客様にも気に入っていただきました。シーラーにはJS-800、フィラーにはJM-600を使用し、その上に仕上げの塗装を重ねています。単に回数を増やすというより、今回の壁に必要な下地づくりを組み込んだ仕様です。

中塗りと上塗りにはジョリパットフレッシュクールJQ-810を使用しました。採用色はT3028です。原本職人が各工程を進め、校倉模様の横方向の凹凸も残る仕上がりになりました。下塗りから上塗りまでの写真を並べると、下地を整えながら色を仕上げていく流れが分かります。

関連記事:モルタル外壁のリシン・ジョリパッドとひび割れ補修

外壁のひび割れ補修から塗装までの作業は、次の当社公式動画も参考になります。別現場の施工例のため、使用材料や工程の細部は今回と異なります。今回の4回塗りは、本記事の施工写真に沿ってご確認ください。

水切り・雨樋・庇も塗装して外観を整える

外壁の足元にある水切りは、下地調整を行ってから下塗りをしました。細い部材ですが、建物の外周で目に入る部分です。壁の色だけをきれいにするのでなく、付帯する部材にも必要な下地処理と塗装を行い、全体の仕上がりを整えました。

水切りは下塗りの後に中塗り、上塗りを重ねました。写真では、小さな幅の中でも刷毛を使って塗り進めている様子が分かります。外壁の広い面と、こうした細部の塗装の両方を原本職人が担当しています。

雨樋や庇にも塗装を行いました。外壁が明るく整うと、周囲に付いた部材の見え方も変わります。付帯部もあわせて手入れをすることで、外壁と一緒に仕上がりを整えました。

バルコニー床は部分補修とトップコートで手入れ

防水工事を担当したのは花見職人です。今回のバルコニー床は、既存の床を清掃し、必要な部分を補修して、表面を保護するトップコートを塗る内容で進めました。防水層を新たにつくる工事と、既存の表面を保護する工事は役割が異なります。今回は後者のメンテナンスです。

床の部分補修を行った後、トップコートを塗布しました。仕様はプレノカラー水性の2回塗りで、色はライトグレーです。外壁や屋根と同じように、床も仕上げを塗る前の状態を見て、清掃や補修を先に行っています。

今回施工したバルコニー床は、明るいグレーに仕上がりました。表面がきれいになった様子だけでなく、その前に清掃と部分補修を行っていることも、あわせてご覧いただきたいところです。

関連記事:バルコニー防水とメンテナンスについて

木製手すりの横板も改修

バルコニーの木部には保護塗装を行い、木製手すりの横板を取り付けました。ここで改修したのは手すり・フェンスの横板です。木部保護塗装の写真にはキシラデコールが写っており、横板の取り付けでは、まずビスを通すための下穴をあけています。

横板にはウリンのハードウッドを使用し、ステンレスビスで固定しました。写真は外側からのビス留めと、内側からの下穴加工です。塗装や床の保護工事に加え、こうした木製部材の改修も今回まとめて行っています。

内側からもビスで固定し、横板の取り付けを進めました。完成後は日常的に使うバルコニーの一部になるため、外から見た姿だけでなく、内側から見た仕上がりも記録しています。床のライトグレーと木部の色が組み合わさり、バルコニー全体の印象が整いました。

外側から見た木製横板の仕上がりと、外壁に使用したJQ-810・T3028の材料写真です。建物には石材や木部、金属など複数の素材が使われています。それぞれに必要な手入れを行いながら、外壁の色を軸に全体の外観がまとまっていきました。

完工時は、広い面と細かな取り合いを確認

完工時には、玄関上部の外壁や軒裏、換気口まわりなどの仕上がりを確認しました。外観を少し離れて見るだけでは分かりにくい場所もあるため、写真では部位ごとの状態を記録しています。ここからは、各工事を終えた後の確認写真です。

開口部の上部と、石材の出窓下に接する外壁の様子です。同じ外壁でも、窓のまわりや石材との境目では形が変わります。大きな壁面の仕上がりとあわせて、異なる部材が接する場所まで見ていきます。

建物の側面や窓・換気口まわりも確認しました。正面から見える場所に限らず、側面の壁も工事の対象です。写真を通じて、住まいの各面がどのように仕上がったかをお伝えします。

配線が通る部分の外壁と、石材上部の金属庇です。広い壁面の塗装、細い部材の塗装、石材のクリーニングといった別々の作業が、最後には一つの外観になります。完工時には、そのつながりも含めて見ていくことが大切です。

軒裏と外壁・石材が接する場所や、配管まわりの仕上がりも確認しています。普段は意識して見上げたり近づいたりしない場所ですが、こうした部分も工事写真として残しました。

窓上の庇とバルコニー床の確認写真です。外壁や屋根だけでなく、今回手を入れた付帯部と床も、工事後の状態を記録しています。部位ごとの写真があることで、全景だけでは見えない仕上がりを振り返れます。

ベランダの床と木部、そして金属屋根の仕上がりです。原本職人の塗装、花見職人の床のメンテナンス、黒木職人の屋根工事が進み、それぞれの施工箇所が完成しました。現場管理としても、一つの工事だけでなく、お住まい全体を見て取りまとめることを大切にしています。

最後に屋根と壁の取り合いを確認しました。屋根材の面だけでなく、壁に接する納まりまで含めて屋根工事です。施工前、途中、完工時と写真を残すことで、完成後には見えにくくなる部分の工程もお伝えできます。

外装全体が整い、気に入っていただけた仕上がりに

足場を解体した後の外観です。ジョリパッドやリシンの壁、石材、木製手すり、それぞれの表情を残しながら外装の手入れができました。工事後にはお客様から、外壁、屋根、バルコニー、雨樋、手すりの工事すべてに満足しているとのご感想をいただきました。

お客様からいただいたメッセージには、外壁の色は当初少し明るすぎたと感じたものの、今はとても気に入っているとのお言葉がありました。丁寧に塗られた仕上がりにもご満足いただき、菊池も嬉しく受け止めています。

また、細かなお問い合わせに一つ一つ丁寧に対応したことにも感謝のお言葉をいただき、原本職人をはじめ、職人たちへのお心遣いも添えられていました。仕上がりだけでなく、工事を通じたやり取りにもご満足いただけたことをありがたく感じています。今回のように、外壁は下地の状態に合わせて4回塗り、屋根は割れの状況からカバー工法と、場所ごとに必要な工事を考えることが大切です。これからのお住まいの手入れについても、ご相談いただける存在でありたいと思います。

目次