渋谷区の塗装工事と同時に行ったベランダ波板交換

1階の簡易的なひさしや、カーポート、ベランダのひさしなど。多くの場所で使用されてい
る波板の取り替え工事について、今回はお話いたします。
波板は長年の紫外線や風雨にさらされたことで、触るだけでぽろぽろと崩れるものもあるた
め、工事には注意が必要です。

波板 交換


また工事としては比較的簡単なものの、取り付けられた場所によっては足場が無いと工事が
できないことがあります。そのため、補修工事を後回しにしている人もいるでしょう。
今回は、そんな足場が無いと補修ができない波板の交換についての紹介です。

目次

2階ベランダにある波板の取り替え工事

今回僕が担当するのは、渋谷区にあるお客様宅です。こちらで波板の交換をしました。
元々はクリアか白色の波板だったと思われますが、紫外線で変色し波板の形状も変形してい
ます。

波板 劣化 交換前


築10年以上の家だったため、波板は雨風をかろうじてしのげるものの、劣化して沿ってい
る箇所もあり、雨水がベランダ側へ落ちやすくなっていました。
この波板は2階のベランダにあるため、なかなか工事ができなかったのですが、今回屋根塗
装をするために足場を組むこととなり、その足場を使ってベランダの波板も交換が可能にな
ったのです。

ベランダに取り付けられた波板は、一見すると足場が無くても工事が出来そうに見えますが
、実際の交換工事をする場合には梯子や脚立だけでは工事ができません。
理由は以下の三つです。

一つ目の理由は、梯子や脚立を使用した工事の場合、どうしてもベランダから身を乗り出す
ことになるため、事故につながります。
事故のほとんどは落下事故ですので、死亡する場合もあるのです。

自宅を補修する簡単な工事のはずが、家で死人がでる事故がおこってしまう…。
これは職人のためにも、お客様のためにも、避けたいことです。

二つ目は、梯子や脚立を使った工事は、足場を使って行う工事と比べて時間がかかります。
梯子を登る際には、片手は梯子に捕まるため材料はもう一方の手で持たなければならず、道
具や材料などを多く持って上がることはできません。
また、作業の段階で何度も梯子の上り降りをします。これだけでも余分に時間を使うのです

三つ目は、労働基準監督の見回りなどもあるため、2階部分の波板取り替えの工事を足場な
しで行うと、工事を中断しなければならない場合も。その際には、足場を建てるよう指導が
入ります。

これらの理由から、2階部分の波板の交換は簡単な工事ではあるものの、足場なしにはお引
き受けができません。
ご自宅に劣化した波板があり交換を考えていらっしゃるお客様は、塗装工事などで足場が建
った際に合わせて工事をするようにして下さい。

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波板交換の手順

一昔前の波板は、薄い鉄板やブリキ素材のものがあり、鉄板の波板は、雨が当たると大きく
音が響くという大きなデメリットがありました。そのため、ほとんどの方が波板を交換する
際にポリカーボネートへと交換します。

波板 劣化 交換前


今回のお客様宅も、ポリカーボネートへの交換をすることになりました。
もともとの波板もポリカーボネートではあったのですが、こちらはメッシュが入ったタイプ
で非常にもろい素材だったのです。

他のポリカーボネートの屋根材と厚さは同じですが、メッシュが入っている分樹脂が少なく
、割れやすくなっています。
販売された当初は多くの家で使用された波板なのですが、実際使ってみたところ、通常のポ
リカーボネートの方が長く持つことが分かりました。

これは、建材や塗料でよくあるのですが、鳴り物入りで発売されたものの、いざ現場で使っ
てみたら予想していた効果を発揮しないものがあります。
このメッシュ入りポリカーボネートも、まさにそのタイプでした。
今回は、すべての波板を外して新しいものに交換します。

波板  撤去

こちらは、元の波板を取り外している写真です。


足場を使いながら、ベランダ内部には脚立を立て、外側からも内側からも作業をして、丁寧
に取り外しました。
塗装工事や屋根工事と一緒に行う場合には、取り外した状態で一度作業を中断して、その他
の作業が終わってから波板を取り付ける場合もあります。

雨樋の掃除


取り外した際には、ベランダにある雨樋の掃除もしました。

雨樋は、この写真のように風などで舞い上がった土や砂などが詰まり、さらに積もった土に
コケが生える場合があるのです。雨樋の掃除も、足場が無ければできない作業の一つですの
で、念入りに掃除します。

雨樋の掃除後

ゴミなどを取り除き、とても綺麗になりました。

雨樋のごみ

こちらは、雨樋のゴミを回収した写真です。これだけのゴミが、雨樋には詰まっていました

作業が終わったら、次は波板の貼り込みです。

波板 交換

このベランダには、波板を取り付ける土台があり、波板をフックでひっかける仕様になって
います。

波板 交換中

最初に、インパクトドライバーでポリカーボネートに穴をあけ、そこにポリカーボネート素
材のフックを差し込みベランダの桟木にひっかけるのです。

波板 交換中

このベランダの桟木は、アルミで出来ています。
本体の種類によっては、こうしたフックを引っかける仕様ではなく、直接ネジを打ち込むタ
イプもありますが、アルミ素材の本体の場合ビス留めをするには弱いため、今回は以前取り
付けられていた波板と同じく、フックで引っかける方法にしました。

波板 交換 施工後

このように、かなり短いスパンでフックを引っかけますので、ネジのように留めなくても波
板は動きません。
これで波板の交換工事は完了です。

足場を建てる工事の際には、波板工事の交換がマスト

波板の寿命は、物にもよりますが5〜6年がほとんどです。状態の良いものですと、10年ほ
ど持つ場合もあります。
雹などが降って割れる場合もありますが、現在主流のポリカーボネートは粘りがあり、しな
やかなため、多少の衝撃では割れません。

関連動画 安全な足場を組むためのひと手間

とはいえ古くて劣化すれば割れやすくはなりますので、メンテナンスは必要です。
もしも家の波板が傷んでいるようでしたら、一度交換の見積もりを取ってみて下さい。
1階部分の波板であれば、足場が無くても工事ができる場合があります。2階部分に波板が
ある場合には、塗装工事する際には合わせての工事がおすすめです。

弊社では、実験値ではなく現場での実績値を持って建材や塗料をお勧め致しますで、取り付
けるポリカーボネートの強度には自信があります。
いつでもお問い合わせ下さい。お客様の家にあったものを提案させて頂きます。

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