築35年 未来を見据えた外装改修|世田谷区の塗装・屋根カバー・タイル補修・防水工事

今回は、弊社のお問い合わせフォームからご相談いただいた、世田谷区にある築35年のお住まいの外装改修をご紹介します。

お客様は、あと20年ほどで建て替えをする予定をお持ちでした。これからこの家で暮らす時間を見据え、今どの部分に手を入れるかを考えながら、屋根はカバー工法をご提案しました。工事ではトップライトの解体も行い、屋根の改修とあわせて、タイル外壁の補修、シーリング、付帯部の塗装、バルコニー防水を進めています。

建物の手入れは、築年数だけで一律に決められるものではありません。今の状態に加えて、住み続ける予定や建て替えの計画も、工事内容を考えるうえで大切な情報です。今回の「約20年」はお客様の住まいの計画として伺ったもので、そのご意向を工事の相談の出発点にしました。

目次

建て替えまでの暮らしを考え、屋根・外壁まわり・防水を整える

今回の工事では、屋根・シール・塗装・防水の各職人が、それぞれの専門工事を担当しました。工事の種類が複数にわたるため、屋根だけ、塗装だけと個々の作業を見るのではなく、お住まい全体としてどの部分を直していくかを共有することが大切です。足場を設け、各工程に入る準備を進めました。

施工前の高圧洗浄では、屋根に加え、バルコニーや外壁・軒まわりを洗浄しました。塗装や防水を始める前には、汚れを落とし、その後の下地処理につなげます。バルコニーは床だけでなく、窓や手すり、室外機などが近接する場所です。周囲の状態を見ながら、それぞれの作業を進めていきます。

お見積りでは、建物の状態とお客様のご希望を一緒に整理します。現地調査と工事前の打ち合わせについての別の施工事例もご紹介しています。

トップライトを解体し、屋根カバー工法で改修

屋根工事は、はじめにトップライトを解体しました。トップライトは屋根に設けられた採光用の窓です。今回は撤去した開口部を合板でふさぎ、新しい屋根を施工するための下地を整えています。窓を外したあとも、屋根面をどのように納めていくかが工事の一部になります。下の写真は、開口部が見える状態と、合板でふさいだ状態です。

下地を整えたあとは、防水シートを施工し、軒先側から新しい屋根材を取り付けていきました。カバー工法は、既存の屋根を利用しながら、その上に新しい屋根を重ねる方法です。写真では、軒先側に取り付けた屋根材と、これから屋根材で覆われる防水シートの両方が見えます。仕上がると見えなくなる部分も、順を追って施工しています。

最初に屋根材を納め、雪止めや棟まわりまで施工しました。トップライトを撤去した部分も、新しい屋根面としてつながっています。屋根工事を考える際は、表面の色や形に目が向きがちですが、開口部の処理、防水シート、端部や棟の納まりまで含めて検討する必要があります。今回も屋根面全体を改修する工事として進めました。

屋根の改修方法を検討されている方は、別現場の屋根カバー工法の施工と工法選びの考え方も参考になさってください。

別現場の関連動画:屋根カバー工法の作業の流れをご紹介します。動画内の屋根材・工事範囲・費用は今回のお住まいとは異なります。

タイル外壁は、打診・目地補修・エポキシ樹脂注入

外壁のタイル部分では、打診で状態を確認し、割れのある目地を補修しました。打診は、タイルを軽くたたいたときの音などから状態を調べる作業です。タイル面の見た目だけでは分かりにくい部分もあるため、調査と補修をつなげて考えます。傷んだ目地は、はつり作業で補修する部分を整えました。

タイルの浮きに対しては、エポキシ樹脂を注入する補修を行いました。また、目地を詰め直し、表面を整えています。タイル外壁では、タイルそのものと、その間の目地、さらに窓などとの取り合いで、必要な作業が異なります。今回もそれぞれの箇所に合わせて、補修とシーリングを進めました。

窓・換気口・笠木の取り合いをシール工事で補修

シーリングは、窓まわりなどの既存シーリングを撤去し、打ち替えを進めました。施工前には、シーリング材に細かなひび割れが見られます。古い材料が残った状態と、撤去を進めている状態を見比べると、仕上げの前にどの部分を取り除いているかが分かります。

目地の周囲を養生し、プライマーを塗布してから、新しいシーリング材を充填しました。プライマーは、シーリング材と下地の接着を助けるために使います。窓枠に沿う細い部分も、充填する前の準備から一つずつ進めます。外壁と窓枠の境目を連続して納める、細かな作業です。

充填後はヘラで押さえ、シーリング材の形を整えました。材料を入れる工程と、押さえて仕上げる工程を重ねて、窓まわりのシールを納めます。施工前のひび割れた状態から、目地に沿って材料が整った状態へ変わりました。タイル面と窓枠の両方に接する部分なので、境目まで意識して仕上げています。

換気口まわりにもシーリングを施工しました。窓まわりの直線的な目地に対し、換気口は円形で、外壁との接点を一周する作業になります。写真では材料を充填するところと、ヘラでならすところをご覧いただけます。形が違う箇所も、取り合いに合わせて仕上げました。

バルコニーの笠木と外壁の取り合いも補修し、笠木の継ぎ目にはブリッジシールを施工しました。笠木は、壁や手すりの上部を覆う部材です。写真のように継ぎ目をまたいでシールを納める部分と、外壁との境目に沿って納める部分があります。外壁面だけでなく、上部や端部の接点まで工事の範囲に含めています。

別現場の関連動画:シーリングの養生・プライマー・充填・ヘラ押さえの流れを紹介します。動画はALC外壁の建物で、今回のタイル外壁とは下地や現場条件が異なります。

養生とケレンから付帯部塗装の仕上げまで

今回、塗装を進めたのは雨樋、軒、破風、庇、雨戸・戸袋、笠木などの付帯部です。窓やタイル面、手すりの周囲を養生し、塗る場所と保護する場所を分けてから作業に入ります。複数の部材が近接している外壁まわりでは、こうした準備も仕上がりに関わる工程です。

雨樋は、塗装前にケレンを行いました。ケレンは、塗る面の状態を整える下地処理です。縦に伸びる雨樋と、軒先を横に走る雨樋では、手を入れる位置や形が違います。面に沿って作業し、塗装に進める状態へ整えていきました。仕上げの塗装だけでは見えにくい、準備段階の作業です。

下地処理のあと、雨樋の下塗りから仕上げへと進めました。雨樋は正面から見える面だけでなく、軒や外壁に近い面もあるため、周囲との位置関係を見ながら塗っていきます。屋根のカバー工事とあわせて、屋根の周辺にある部材も塗装することで、外装の各部分を整えていきました。

軒にはローラーで塗装を行い、軒裏換気口も仕上げました。屋根の裏側にある軒は、普段は見上げないと気付きにくい場所ですが、外観を構成する部分の一つです。平らな面と細かな形の部材があるため、それぞれの形に合わせて作業を進めています。

切妻屋根の斜めの輪郭に沿う破風も塗装しました。破風のすぐ下にはタイル壁や窓があり、境目を養生しながら作業しています。近くで見た塗装中の様子と、少し離れて見た屋根まわりの様子を並べました。屋根本体の工事に加え、周囲の部材にも手を入れたことが分かる部分です。

庇のスチール部分も、塗装工程を重ねて仕上げました。庇は窓などの上に張り出している部分で、タイル面との取り合いや端部があります。下の2枚は塗装を進めている段階と、黒く仕上がった状態です。部材ごとの形を見ながら、外壁との境目まで塗装しました。

雨戸・戸袋にも上塗りを行いました。凹凸のある面は光の当たり方で見え方が変わり、写真でも山と谷の形が分かります。窓まわりはシール工事に加えて、こうした塗装箇所もあるため、担当する工事をつないで仕上げる場所になります。大きさや位置が異なる雨戸・戸袋を、それぞれ塗装しました。

バルコニー笠木と出窓上のスチール部分も仕上げています。笠木では先にご紹介したシール工事もあり、同じ場所でも材料の継ぎ目を補修する仕事と、表面を塗装する仕事があります。シールの職人と塗装の職人がそれぞれの担当を受け持つことで、細部の補修から表面の仕上げまで進めました。

鉄部のサビ補修も行いました。傷んだ箇所に補修を施し、塗装工程につなげています。建物の改修では、新しく色を塗る作業だけでなく、下地にどのような手入れをするかも大切です。今回の付帯部塗装も、ケレンや補修を含めて、一つずつ状態を整える工事として進めました。

バルコニーをウレタン防水で仕上げる

バルコニーの防水工事は、最初に床面の状態を確認し、ケレンと清掃で下地を整えています。防水は、上に新しい材料を塗るだけで完結するものではなく、下地の状態に応じた準備が必要です。床と立ち上がり、室外機の近くなど、場所ごとの形を見ながら作業を進めました。

下地を整えたあとは、プライマーを塗り、続いてウレタン防水材の1層目を施工しました。プライマーの段階と防水材を塗った段階では、床面の見え方も変わります。細長いバルコニーの形に沿い、出入り口や立ち上がりとの取り合いも含めて防水層をつくっていきました。

さらにウレタン防水材の2層目を塗り、最後にトップコートを施工しました。防水層をつくる工程と、その表面を保護する仕上げの工程を順に重ねています。下地処理から各層の塗布まで担当し、バルコニー床面の防水工事を仕上げました。

検査を経て完了。お客様にもご満足いただけました

工事の終盤には検査を行い、その後、足場を解体しました。屋根、シーリング、付帯部塗装、防水という複数の工事が終わり、お客様にも施工後の仕上がりにご満足いただくことができました。下の2枚は、足場を解体した後の建物外観です。

今回は、築35年という現在の状態に加え、約20年後の建て替えという将来の予定を伺いながら進めた外装改修でした。住まいの計画を共有していただくことは、今行う工事の内容を考える手がかりになります。

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