先日、知事許可だった塗装工事業の建設業許可が、国レベルの国土交通省レベルにグレードアップ致しました。
先日までは知事許可だった建設業許可だったわけですが、そもそも初めて許可が下りたのが平成15年。今から約20年前です。
当時は戸建てばかりの塗装でしたので特別許可は不要でしたが、今は500万円以上の工事も施工させて頂いていますので必ず必要な許可になります。
偶然ですが代表である私が一級塗装技能士の資格を取得したのもこの年です。この建設業許可はきちんと工事実績を積んで許可を得たものです。
変な言い方ですが建設業許可は買うこともできます。許可そのものを買うのではなく許可を持っている個人事業主だったり会社だったりを買収しても取得できます。
買収と聞くと大ごとですが、1人親方レベルで職人をしている個人事業主を買収することができればわずかな費用でも買うことが可能です。
なので、見方によってはこの建設業許可は信頼性に劣るかもしれませんが、うちの場合に関して言えば購入したものではなく、約30年前20代の頃から塗装の職人として仕事し実績を積み上げてきた「職人創業の塗装屋」という証でもあります。
創業当初は今の「塗装職人」とは異なる会社名でした。
そして今回の国土交通省許可は、さらに菊池や松尾をはじめとした全員の力が加わり取得できたものです。創業当初から職人として実績を積み上げ国土交通省許可を得ている塗装専門店は中々そういないと自負しています。
ただご存じの通り業者として塗装業を始めるにあたっての資格や許可の取得は一切不要なので、わざわざ実績を積み行政や国相手に難解な手続きに苦労しながら取得する必要はないかもしれません。
品質にあまり重きを置いていない業者さんなら、ホームページやYouTubeを魅力的なものにして、さらに営業がずば抜けて上手ならばそういう手間が掛かるようなことも必要もないのではないかと思います。そういいながらもうちのYouTubeもそこそこ手を入れています。
とにかく塗装業は誰でも始められることが可能なことから、参入障壁も低く都内も含め塗装業と呼ばれる業者はゴマンといます。
当然品質上の問題も良く取り沙汰されたりしています。うちにも他業者さんとの間で施工トラブルになった相談の電話も時々掛かってきますが、そこでいつも感じるのがその工事をした業者さんの実績や背景をあまりよく知ろうとはせず、担当の人柄だったり雰囲気だったりで契約をしてしまったんだろうなと思うことです。
業者を選ぶ際、時によって買うことができる建設業許可ではありますが、ゴマンといる業者の中から雰囲気や無作為に選ぶよりかは、工事実績が証明された業者の中から選ぶことができるというのがメリットかなと思います。
ここでまた多くの人が惑わされてしまうのが民間資格や業者さんや団体が独自に設定した資格や認定書などです。あくまでも国や都道府県のものから選ぶのがいいと思います。
ただし当然ながらこの許可票があるからと言っても絶対ではなく、所有していなくとも真面目に仕事している職人さんもゴマンといると思うのでそこは補足しておきます。
ちなみにこちらでは、国道交通省の建設業許可業者の検索も行えます。
まるでうちのことを言っているようですが、だからといってうちにトラブルが無いということでもミスやクレームが無いわけでもありません。
やってしまったな、というレベルで迷惑を掛けてしまい反省しなければならない場面も時折あります。その一方で最近はお客様の価値観で決めつけられるダメ出しを頂くことも多くなってきたように思います。
ご近所関係への対応や誤解と勘違い、担当の対応注文などなど、技術とは関係ないところで発生するクレームです。
誰でも塗装業として始められがゆえに現場スキルとしての技術面を軸に切磋琢磨をしてはいますが、今のところお客様の主観や価値観の違いまで把握するまでに至らいのが何とも言えずツライところです。
その延長線でいえば、お見積りのご連絡を頂く段階で礼儀的に違和感を覚えるような手厳しい内容のご依頼もあったりします。
お見積りは無料とは言っても、数字的なものも含め正確なものをお出しするため現地調査や図面からの算出、劣化状況から判断しての塗料の厳選など結構手間暇が掛かります。
やはり人対人ですのでそういう方にはこちらから受付を遠慮せざるを得ない状況の時もあったりで私自身もまだまだ修行中の身でもあります。
建設業許可の取得については、まず「不正又は不誠実な行為をするおそれが明らかでない業者」という証明がなされるわけですがその分書類や審査も厳しく、国土交通省許可の要件についてはそれに加えて施工管理技士と一級塗装技能士を主任技術者としておいています。
今年で創業31年になり、それだけの年数を塗装屋としてやっていれば建設業許可が無いほうが異常ともいえるかもしれませんが、今回の国土交通省からの許可はそうはいってもありがたくうれしいものでした。
まだまだコロナの終焉は先のようで施工業者にとっても色々大変な時期ではありますが、これからも頑張っていきますので皆様よろしくお願いします。